藤井正弘の血統トピック

NZ2歳世代最強のサトノアラジン産駒

[ 2023年3月15日 05:30 ]

 11日にニュージーランドのプケコヘパーク競馬場で行われたG1・システマS(芝1200メートル)をサトノアラジン産駒トウキョウタイクーンが快勝した。同馬はこれでデビュー以来不敗の5連勝。ニュージーランドの現2歳世代最強のスピードスターである。

 17年の安田記念優勝馬サトノアラジンは、供用初年度の18年からニュージーランドでもシャトル供用(20年はコロナ禍の影響で休止)されている。南半球産第1世代の現3歳からG3ボーンクラッシャーS勝ちのセイクリッドサトノ、G3ブルーサファイアS勝ちのグランドインパクトが出たこともあり、昨年のニュージーランドでの交配頭数は21年の60頭から169頭に急増した。トウキョウタイクーンの活躍が人気をブーストすることは確実。ちなみに14日現在のニュージーランド2歳リーディングでは、日本でもおなじみのスニッツェルにダブルスコア以上の大差で首位を独走している。おそらく今年は最新の2歳チャンピオンサイヤーとして凱旋シャトルの運びとなるだろう。

 ディープインパクト後継ではリアルインパクト、キズナ、サクソンウォリアーに次ぐ4頭目のG1サイヤーとなったサトノアラジン。日本産2世代からはまだグレード勝ち馬が出ていないが、11日のアクアマリンSではレディバランタインがトウキョウタイクーンと連動的な直線一気を決め、初年度産駒4頭目のオープン入りを果たした。“確変”の前兆とみておきたい。
(サラブレッド血統センター)

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