藤井正弘の血統トピック

サンダースノー ドバイWC2勝馬の適応力の高さ注目

[ 2023年7月19日 05:30 ]

 【2歳新種牡馬紹介(4)】
 サンダースノー 2014年生まれ 鹿毛 愛国産 父ヘルメット、母イースタンジョイ(母の父ドバイデスティネイション)英・愛・仏・UAE・北米で24戦8勝 主な勝ち鞍はドバイワールドC(2回)、ジャンプラ賞、クリテリウムアンテルナシオナル 2歳産駒92頭

 ドバイワールドCを2勝した史上唯一の馬。大外枠から逃げの手に出た4歳時はコースレコードで圧勝、5歳時は日本馬エピカリスを退けたUAEダービーのリプレーのような長い追い比べに競り勝った。ホームコースともいえるメイダン競馬場での勝負強さが印象的だが、フランスの世代限定G1を2勝するなど、欧州のマイル戦線でも活躍。デインヒル系らしい環境適応力の高さは種牡馬としても変わらないだろう。自身同様の“隠れ二刀流”の大物を期待したい。

 カリフォルニアクローム 2011年生まれ 栗毛 米国産 父ラッキープルピット、母ラヴザチェイス(母の父ノットフォーラヴ)北米・UAEで27戦16勝 主な勝ち鞍はケンタッキーダービー、プリークネスS、ドバイワールドC、パシフィッククラシックS 2歳産駒98頭

 エクリプス賞年度代表馬に2度輝いた北米競馬の生ける伝説の一頭で、今年4月に宿敵アロゲートとともに殿堂入りした。5歳時に獲得したレーティング133はダート部門の歴代単独6位。レーティング的には来日したダート馬で史上最強ということになる。17年から米国とチリで供用。すでにチリではG1サイヤーとなっており、米国産の3世代からもG2勝ち馬が3頭出ている。日本ではダートに特化して存在感を放つエーピーインディ父系。全日本的なダート体系の再編は追い風だ。(サラブレッド血統センター)

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