藤井正弘の血統トピック

種付け数激増キタサンブラック初世代が今夏躍進

[ 2022年9月14日 05:30 ]

 血統市場のトレンドセッター、社台スタリオンステーションけい養馬の22年度の種付け頭数が発表された。

 本年度に同ステーションで供用された種牡馬は、最年少4歳の英2000ギニー馬ポエティックフレアから、最年長21歳となった最後のサンデーサイレンス後継ダイワメジャーまで33頭。総種付け頭数は4026頭で、これは国内総交配数のおよそ3分の1を占める。

 最多種付けは昨年の新種牡馬チャンピオン、ドレフォンの198頭。以下、ルヴァンスレーヴ196頭、サートゥルナーリア195頭と、供用2年目の種牡馬が前年に続く人気を集めている。本年初供用の3冠馬コントレイルは193頭で、169頭のキズナの上を行くディープインパクト後継の最多種付けを記録。系統別ではそのディープインパクト系が最多で、151頭のリアルスティール、143頭のサトノダイヤモンドなど7頭で計941頭の交配牝馬を集めた。現在、2歳リーディング首位のエピファネイアは163頭、総合リーディング奪取を射程に入れたロードカナロアは131頭。どちらも種付け料の高騰に伴い、量より質への転換機を迎えた形だ。

 “上げ幅”で注目すべきはキタサンブラックで、前年比75頭増の177頭は種牡馬入り5年目で最多となる。春の2冠に肉薄したイクイノックスに加え、今週のセントライト記念で父子制覇に挑むガイアフォースなど、初世代からは夏の上がり馬が続出。来年度はさらに需要が増大するだろう。(サラブレッド血統センター)

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