藤井正弘の血統トピック

マインドユアビスケッツ 産駒も追って味のあるタイプが大成しそう

[ 2022年7月27日 05:30 ]

 【2歳新種牡馬紹介(5)】マインドユアビスケッツ 2013年生まれ 栗毛 米国産 父ポッセ、母ジャズメイン(母の父トケット)北米・UAEで25戦8勝 主な勝ち鞍はドバイゴールデンシャヒーン(2回)、マリブS、ベルモントスプリント選手権S、アムステルダムS、ルーカスクラシックS 2歳産駒103頭。

 ドバイワールドC開催で行われるダート1200メートルのG1・ドバイゴールデンシャヒーンを連覇した史上唯一の馬(G3→G1連覇はG1昇格元年の02年にコーラーワンが記録)。ディフェンディングチャンピオンとして臨んだ18年の同レースでは、最後方から大外一気に追い込み、1分10秒12のコースレコード(当時)を叩き出した。アメリカ国内戦でも7FのG1マリブSに勝ち、BCスプリントでは3歳時2着(3位入線後繰り上がり)、4歳時3着と、スプリント路線のトップクラスで活躍。5歳時にはトップハンデを背負った8FのG1メトロポリタンHで鼻差2着となるなど、距離の守備範囲を広げ、最終的にはBCクラシックにも出走(11着)している。

 馬産地としてはマイナーなニューヨーク州産馬で、キーンランドのオール・エイジ・セールで4万7000ドルで落札された掘り出し物。血統的にも地味な雑草型だが、いわゆるラッキーパンチではなく、3代父にして母の父の祖父でもある名種牡馬デピュティミニスター3×4のインブリードが図に当たったものと解釈できる。社台スタリオンステーションでの立ち位置もおそらく、同系統のフレンチデピュティ~クロフネの後釜だろう。先週は札幌ダート1700メートルの新馬でミラーオブマインドがロングスパートを決めた。自身同様、産駒も追って味のあるタイプが大成しそうだ。(サラブレッド血統センター)

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