藤井正弘の血統トピック

新種牡馬紹介 ジャスタウェイ 汎用性高く父子3代ドバイ制圧も視野

[ 2018年7月4日 05:30 ]

 【新種牡馬紹介(1)ジャスタウェイ】2009年生まれ 鹿毛 浦河産 父ハーツクライ、母シビル(母の父ワイルドアゲイン)日、UAE、仏で22戦6勝 主な勝ち鞍はドバイデューティフリー、天皇賞・秋、安田記念、中山記念 2歳産駒138頭。

 公式レーティングによる競走馬の格付けが世界規模で統一された1995年以降、日本調教馬として初めて年間トップにランクされた“公認世界チャンピオン”。レコードタイムで2着を6馬身以上ちぎったドバイデューティフリーが評価対象の130ポンドは、2014年度年間世界最高レーティングであると同時に日本調教馬がM(マイル)コラムで獲得した歴代最高値でもあった。同期の3冠牝馬ジェンティルドンナを4馬身差で圧倒した前年秋の天皇賞ではI(中距離)コラム123ポンドのレーティングを得ており、5歳秋に挑んだL(長距離)で凱旋門賞8着、ジャパンC2着、有馬記念4着と、世界ランキング級のパフォーマンスを発揮した。驚異的な成長力に加え、オールラウンダーとしての資質を備えていた点ではまさしく、父ハーツクライの進化形といっていいだろう。

 生産部門でも汎用(はんよう)性の高さに変わりはなく、早々とJRA新馬勝ち馬を出した。種牡馬としての懐の深さもおそらく父の上を行く。自身が無縁だったクラシックはもちろん、スプリンターからステイヤーまで芝コース全般で上級馬を出す可能性がある。近い将来、父子3代のドバイ制圧も視野に入ってくるはずだ。(サラブレッド血統センター)

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