杉咲花 サプライズ感謝状に感極まる「すぐには生まれない作品」 主演映画「市子」舞台あいさつ

[ 2023年12月9日 16:11 ]

戸田監督からの手紙に感極まって涙をぬぐう杉咲花
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 女優杉咲花(26)の主演映画「市子」の公開記念舞台あいさつが9日、東京・テアトル新宿で行われ、杉咲と共演の若葉竜也(34)、戸田彬弘監督(40)が登壇した。

 戸田監督が主宰する「劇団チーズ theater」の旗揚げ舞台で、サンモールスタジオ選定賞2015では最優秀脚本賞に輝いた「川辺市子のために」を監督自らが映画化。過酷な宿命を背負いながらも「生き抜くこと」を諦めなかった市子の壮絶な人生を描いた衝撃作だ。

 「この映画で監督人生終わっていい」とまで覚悟して撮影に臨んだと明かした戸田監督は作品に魂を吹き込んでくれた若葉と杉咲に直筆の感謝の手紙を用意し、読み上げた。

 サプライズの感謝状に感極まった杉咲は声を震わせて「(この映画は)“またいつか”って簡単に願えるくらい、すぐには生まれない作品だと思っています。手前みそかもしれないですが、自分はそう信じてやまないです。それだけ異質でとてつもないエネルギーを秘めた作品を描ききった戸田監督や、何の屈託もなく、そこにいる人を愛してくれる若葉竜也さんという俳優をはじめ、本当に素晴らしい製作陣の方々が集まって映画を作れたことを幸せに思っていますし、最高の経験になったなあと思います」としみじみ。

 「市子にかかわるすべての時間が楽しすぎて、そのすべての時間を愛しているので、この舞台あいさつが終わるのが寂しい」とも話した杉咲だが、「映画を見てくださった方が“市子っていう人のことが分かったと思ったけど、最後に突き放された”という感想をくれて、自分はちょっと安堵したところがあったと言いますか、それだけ人間の複雑なところにアクセスした作品だったということなんじゃないかなと思っていて、自分の喜びとか悲しみとか怒りとかをすべて人に分かってもらうことが出来ないように、きっと自分たちも他者を分かるっていうことは出来なくて、分からないってことを受け入れることが、人と關わるよすがなのではないかとすら今は思っています」と観客を前に熱弁。

 そして「劇場を出た皆さまが、友達や家族や、ご自身のすぐ隣を歩く人でしたり、遠い国に住む人のことを想像するような時間が生まれたらうれしいなと思います。どこまでもこの映画が羽ばたいていくことを願っています。この映画に出合ってくれてありがとうございます」と礼を述べてあいさつを締めくくった。

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