まるり 自身の経験重ねた“究極の失恋ソング”が若者の共感呼ぶ「一緒に落ち込むことも、いい寄り添い方」

[ 2023年12月9日 15:00 ]

12月6日に新曲「melty」をリリースしたまるり
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 歌手のまるり(26)が自身の失恋経験も重ねながら作詞した新曲「melty」(6日配信)が“究極の失恋ソング”として、若者の間で共感を呼んでいる。元恋人のことが忘れられぬまま冬を迎えてしまった女の子を切なく描いた曲に、まるりの透明感ある歌声がマッチ。SNSでは「冬にぴったりの曲」「寝る前にゆっくりと聴きたい」などの声が相次いでいる。2018年より男女デュオ「まるりとりゅうが」として活動し、22年からソロ歌手として始動。新曲のリリース、そしてソロデビューから1年半過ぎた今の思いを、スポニチに語った。

 ――新曲「melty」は、元恋人のことが忘れられないまま冬を迎えてしまった女の子を描いた一曲。なぜこの詞を書こうと思ったのでしょうか?
 「私自身が寒くて人肌恋しい冬に、自分の中でもっと切ない方にいきたくなってしまう気持ちがある。ラブラブなラブソングよりも、そういう時に聴いてもらえるような曲にしたかったんです。メジャーデビュー曲『ホントの私』から、3曲連続で明るい曲をリリース。自分の声でちょっと切ない曲を届けたいという思いと、季節も重なって、今回失恋ソングにしました」

 ――好きなフレーズはありますか?
 「サビの『わがままなんて言わない いい子でいるから』というフレーズです。未練はあるけどかわいらしく描きたかったので…重すぎないけど、実はすごく未練たらたらなんだよ!って伝わる、くいいフレーズになったなと思っています。
 この歌詞には少し私の気持ちも入っているんですけど、多分この子はすごくわがまま。もう1回ちゃんと付き合えるんだったら絶対うまくいくって、自信を持っているからこそ未練が残っちゃっている。そういうところをうまく表せないかなといろいろ考えたので、気に入っています」

 ――切なげなバラード曲。歌う際に気を付けたこと、制作時のエピソードを教えて下さい。
 「レコーディングの時、初めて休憩ナシ6時間ずっとブースで歌っていた。気付いたらそれくらい入り込んで歌えた曲だったんです。休憩していなかったからこそ出た、少し息が混ざったような声や、ちょっとハスキーな声が聴けます。歌い方はあえてささやくように、一人のために歌っているような感じにしました。1番はピアノと声だけのアレンジなので、凄く繊細に歌えました。イヤホンとかで、息づかいまで聴いてほしいです。
 歌う時は切なさを大切にしたかった。声を張りすぎず、感情を爆発させないよう、寄り添うように歌いました。自分の中で悲しんで、完結して『この冬まではその人のことを思う』って自分で決めている曲。報われないかもしれないけれど、一人で切なく部屋の隅で歌っているようなイメージです。聴いているみんなも同じように、1人で部屋のベッドとかで聴いてもらって一緒に落ち込めたら。元気づけるだけより、一緒に落ち込んだりすることもいい寄り添い方なんだと、この曲で気付きました」

 ――ご自身は冬の恋愛について、なにか思い出はありますか?
 「学生時代の恋人とクリスマスが来る前に別れてしまって、『クリスマスなんてなかったらいいのに』って、凄く思った時があります。それまで楽しいものだと思っていたけど、1人だったり好きな人がいなくて迎えるクリスマスってめっちゃ辛いんだなって。街のイルミネーションとか、キラキラしてるものも本当はすごく好きなのに『やめてくれ』って思ったりして…結構キツかったです。この曲にも、その時の心情が入っています」

 ――逆に、いい思い出はありますか?
 「福岡出身で、学生時代に福岡タワーにデートに行った時です。当時の彼が『ちょっとトイレ行ってくる』って急にいなくなって、戻ってきた時にサンタさんの恰好になってたことがありました。それは忘れられないですね(笑い)。そんなことしてくれる人、今後多分現れないんじゃないかなって。若いからできたことでもあるだろうし。その時は真っ赤なハイヒールの靴をプレゼントでいただいて、印象深いです」

 ――ソロデビューから1年半が過ぎ、メジャーデビューも果たしました。ここまでの日々を振り返ってみていかがですか?
 「もともと1人じゃなかったところから、1人での再スタート。まずは駆け抜けるのに必死。ラジオのレギュラー番組やタイアップも決まったりして、描いていた以上の経験をさせていただきました。でも、まだまだ叶えたい目標や、ユニットの時に叶えた夢を1人でも叶えたいという思いがある。この選択をしてよかった、と思えるような活動をこれからもっとしていきたい。その基盤となる1年間を過ごせました。今回の『melty』は“まるりといえばこれ”というような代表曲になったらと思っているなので、大切です。

 ――活動にあたり、Ryugaさんからエールはありましたか?
 「実はこの曲、Ryugaくんに聴いてもらって『めっちゃいいじゃん!』って!私の今までのライブも全部来てくれていて、いつもアドバイスをくれるんですが、この『melty』に関しては『めっちゃいいね』みたいな(笑い)。一緒に活動していた頃、私が作詞をする時に文字数が多くなったり、音に言葉をうまくはめられなかった時期を知っているので…『よくこのメロディーにこの歌詞入れたね』とかすごく誉めてくれました。めっちゃ嬉しかったです」

 ――ソロ歌手として、今後の目標を教えて下さい。
 「この曲の歌詞にも映画、って言葉があるのですが、今年に入っていろんな感性を身につけるというか感じたいと思って、映画館で映画を観る機会が増えました。その時に主題歌とか流れるじゃないですか。家と映画館では、音響や環境が全然違って…いつかこうやって私の曲もエンドロールで流れたら嬉しいなって。映画の主題歌をできたらいいなって思っています。
 最近観た中では、『唄う六人の女』のエンドロールが印象的でした。NAQT VANEというアーティストの曲で、Vo. Harukazeちゃんは、私がレギュラー出演しているラジオ番組にゲストで2回程来てくれてギャルトークで盛り上がったんです。『今度ゴハン行こうねー』って連絡とったりしてた子の声が聞こえた時に、凄く夢があると思いました。私も絶対やりたい!どこで見つけていただけるかわからないので、目標をもって歌い続けていれば、必ず誰かが見つけてくれるって信じています。諦めずに活動を続けようと思いました。
 大きな目標は紅白歌合戦に出演したい。おじいちゃんが元気なうちに、名曲と言われるような曲を届けて残せるようなアーティストになっていけたらいいなと思っています。頑張ります!」

 <セルフプロデュースのクリスマスイブライブ開催>
 今月24日には、東京・ダンスホール新世紀でワンマンライブ「MARURI Christmas Li“Eve” ―Radiant―」を行う。「クリスマスプレゼント的な感じで楽しんでもらいたい」とし、聖夜にぴったりなコンサートになりそうだ。

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