松本哲哉教授 緊急承認のコロナ治療薬を解説「本当の意味で実感できるのは2、3日たってくらい」

[ 2022年11月25日 19:51 ]

東京・赤坂のTBS社屋
Photo By スポニチ

 医師で国際医療福祉大学の松本哲哉主任教授が25日、TBS系「Nスタ」(月~金曜後3・49)にリモートで生出演し、厚労省から緊急承認された新型コロナウイルスの治療薬ゾコーバについて解説した。

 塩野義製薬が開発したゾコーバは22日に緊急承認され、28日には本格供給が開始。一部医療機関では既に供給が始まっている。対象は12歳以上の軽症、中等症1の患者で、重症化リスクが低くても服用できるというメリットもあるが、妊婦や妊娠の可能性がある女性は服用できず、併用できない薬もある。

 番組では、ゾコーバを処方された患者3人を取材し、処方翌日にはいずれも熱が下がるなどの症状改善が見られたとした。これについて松本氏は「場合によってはプラセボ効果みたいなのもあるんじゃないかな」と指摘。実際には1日で劇的な効果が期待できる薬ではないようで、「本当の意味で実感できるのは2、3日たってくらいかなと思います。極端に急激にウイルスが減らせるというより、明らかにウイルスは減るんですけど、その効果が出てくるのはちょっと後だと思う」と説明した。

 海外での流通がない薬で、服用データがそろっておらず、番組では患者への供給を保留している医療機関があることも伝えた。松本氏は「新たな選択肢が増えるという意味で、今まで使えなかった方にも使えるようになることは非常にいいこと」としつつも、「3日前に緊急承認されたお薬なんですよね。これから先、新たなデータが出てくる部分もありますし、コロナの検査をして陽性になった方全員が、このゾコーバを処方される対象になるというふうにはならないと思います」と推測した。

続きを表示

2022年11月25日のニュース