スポクラ銀、野中 週1で通った“虎の穴”立大「スピード壁」で課題克服

[ 2021年8月7日 05:30 ]

スポーツクライミング・女子複合の野中生萌(AP)
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 スポーツクライミング女子複合で銀メダルに輝いた野中生萌(みほう、24)。地元の東京都豊島区にある立大池袋キャンパス内の“虎の穴”で競技力を磨いた。自身が中心になってクラウドファンディングで建設費の一部を調達し、高さ15メートルの壁を登る速さを競う「スピード」専用の練習壁を設置。18年末に完成してからは、自宅に近いこともあり週1の頻度で苦手な課題克服に取り組んだ。

 努力の過程を見守ってきた後援会事務局長の竹田奈津子さん(42)は「五輪の中継でアナウンサーから豊島区出身ですと紹介されて誇らしかった」と笑顔。野中は、後援会の呼び掛けで区民や地元企業ら100人以上が寄せ書きした国旗を選手村の室内に飾っており、地元の声援が大きな力になった。

 《野口&野中スポンサー牛乳石鹸が称賛》野中、銅メダルを獲得した野口啓代(32)のスポンサーを務める牛乳石鹸(せっけん)共進社(大阪市)も2人を称えた。スポーツクライミングが五輪の正式競技に採用される以前の2015年から支援。実家が牧場を経営していた野口からは初対面の際に「牛には縁がある」などと笑顔で言われたという。2人そろっての表彰台にコーポレートコミュニケーション室の宮崎清伍さん(39)は「本当におめでとうの一言。勇気づけられました」と拍手を送った。

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