斎藤工「ピエールさん猛省して」、瀧被告出演「麻雀放浪記2020」上映初日

[ 2019年4月6日 05:30 ]

映画「麻雀放浪記2020」初日舞台あいさつで、バニーガールを手前にフォトセッションを行う(2列目左から)白石和彌監督、岡崎体育、舛添要一氏、ベッキー、斎藤工、もも、竹中直人、音尾琢真(撮影・久冨木 修)
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 コカインを摂取したとして麻薬取締法違反の罪で起訴されたミュージシャンで俳優のピエール瀧(本名・瀧正則)被告(51)が出演する映画「麻雀放浪記2020」が5日、全国50スクリーンで封切られた。

 瀧被告が4日に保釈されたことを受け、主演の斎藤工(37)は都内での初日舞台あいさつ後に取材に応じ「ピエールさんも想像していた以上に波紋が広がっていることを実感していると思う。猛省していただきたい」と呼び掛けた。さらに、これまで白石監督と一緒に受けた取材を振り返り「厳しい質問にも真摯(しんし)に答えている監督の姿こそ、ピエールさんに見てもらいたい」と訴えた。

 白石監督も「もう監督と役者の関係性で映画を作るのは難しいかもしれない」と悔しさがにじむ表情。その上で「一友人として必要であれば、瀧さんのこれからの治療や社会にどう貢献していくか協力できることがあれば協力したい」と思いやりを見せた。

 同作に関しては、瀧被告の逮捕を受け配給の東映など製作委員会が対応を協議。NHK大河ドラマ「いだてん」や映画「居眠り磐音」など撮り直しや出演作の放送自粛が相次ぐ中、先月20日に瀧被告の出演シーンも含めノーカットで公開することを発表。各公開劇場では瀧被告が出演していることを掲示し、上映前にも同様のテロップを流す措置を行った。

 今月13日開幕の北京国際映画祭への出品も決まり、斎藤は「紆余(うよ)曲折はあったが、この日を迎えられ心から幸せに思う。特殊なケースかもしれないが、この作品が出したひとつの答えが、映像に関わる方々への希望になることを祈ります」としみじみ話した。

 《薬物依存支援団体、横断幕を持ち応援》公開初日を迎えたこの日、東京・銀座の映画館「丸の内TOEI」で見終えた会社員女性(28)は「ピエールさんにしかできない表現があって良かった」と感想。逮捕を理由に出演シーンをカットしたり、公開や放送を見送る措置を取ることに対し「作品に罪はない」と反対を唱える意見が多く出たことについて会社員(51)は「見る側が判断すれば良いのでは」と語った。また、映画館前に「ピエール瀧さんの回復と再起を応援しています」と書かれた横断幕も登場。薬物依存者らを支援する団体のもので、代表の田中紀子さん(54)は「失敗しても立ち直るチャンスを与えてほしい」と話した。

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