「なつぞら」草刈おんじ&小なつ 札幌でトークショー!アイス名場面秘話「難しかった」小なつは十勝に縁

[ 2019年4月6日 17:05 ]

札幌市内で行われた連続テレビ小説「なつぞら」のトークショーに出席した草刈正雄と粟野咲莉(C)NHK
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 北海道・十勝を舞台にしたNHK連続テレビ小説「なつぞら」(月~土曜前8・00)のプレミアム鑑賞会とトークショーが6日、札幌市中央区のかでるホールで行われ、俳優の草刈正雄(66)子役の粟野咲莉(8)らが出席した。今月1日の放送開始後初のイベントに約500人の観客が集まった。約1割が道外からで、東京や神戸から駆けつけた「真田丸」ファンもいた。

 女優の広瀬すず(20)がヒロインを務める節目の朝ドラ通算100作目。日本テレビ「泥棒家族」や大河ドラマ「風林火山」、映画「39 刑法第三十九条」「風が強く吹いている」などで知られる脚本家の大森寿美男氏(51)が2003年後期「てるてる家族」以来となる朝ドラ2作目を手掛けるオリジナル作品。戦争で両親を亡くし、北海道・十勝の酪農家に引き取られた少女・奥原なつ(広瀬)が、高校卒業後に上京してアニメーターとして瑞々しい感性を発揮していく姿を描く。

 第4話(4日)、なつ(粟野)は泰樹(草刈)に連れられ、帯広の闇市に。ラスト、なつと泰樹は菓子屋・雪月の雪之助(安田顕)が作ったアイスクリームを食べ、泰樹が「それは、おまえが搾った牛乳から生まれたものだ。よく味わえ。ちゃんと働けば、ちゃんといつか報われる日が来る。おまえなら、大丈夫だ。だから、もう無理に笑うことはない。謝ることもない。おまえは堂々としてろ。堂々と、ここで生きろ」などと、なつに静かに語り掛けるシーンが視聴者の感涙を誘った。

 ひいひいおじいさんが十勝の豊頃村の村長だったという縁がある粟野は「『なつぞら』に出られたのは、ひいひいおじいちゃんが応援してくれたのかな。アイスクリームのシーンは、おいしいと思いながら泣くシーンなので難しかったです」と振り返り、制作統括の磯智明チーフプロデューサーは「アイスクリームのシーンは、監督はOKだったのですが、粟野さんとして『もう一度やりたい』と監督にお願いしたものです。8歳なのに、本当にしっかり考えています」と明かし、絶賛した。草刈も「休みの日には粟野さんも一緒に、みんなでアイスクリームを作ったりもしました。粟野さん演じるなつは2週目までですが、粟野さんの演技はずっと皆さんの心に残ると思います」とアピールした。

 脚本の大森氏が「北海道に遊びに来ただけで」とサプライズ登壇。「朝ドラ100作目ということで、最初に第1作を作った方の思いを考えました。そう考えた時、100作目を目指す人はいなかったんじゃないかと。むしろ、その一作にすべてを注ぎ込んだと思います。我々もそうですが、目の前のことをやっていくことが開拓。それが積み重なって形になる。そんな未来へのつながりを書いてみたいと思いました。そう考えた時、北海道の開拓者精神がテーマになり、開拓者精神をアニメーションにつなげて書くことにしました。一つ一つの積み重ねが大きな形になるということを伝えたいと思っています」と作品に込めた思いを吐露した。

 終演後、草刈は「会場に入った瞬間、お客さまから『なつぞら』への熱量を感じました。私自身、この熱を感じさせていただき、これからにつながる経験をさせていただきました」、粟野は「北海道でこんなに『なつぞら』を見てくださっている人がいるんだと思ったら、すごく緊張してきました。皆さん、笑顔で拍手もしてくれて、とてもうれしかったです」と語った。

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2019年4月6日のニュース