3月閉店「みろく庵」女将感謝 藤井七段“勝負メシ”昼夜連投

[ 2019年3月28日 05:30 ]

竜王戦4組ランキング戦3回戦   〇藤井聡太七段―中田宏樹八段● ( 2019年3月27日    将棋会館 )

出前の配達を終えて将棋会館を出るみろく庵オーナーの桧垣善啓さん(撮影・篠原岳夫)
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 藤井は今年度最後の“勝負メシ”として、今月限りで閉店するJR千駄ケ谷駅近くのそば店「みろく庵」から昼食に「肉豆腐定食」(900円)、夕食に「玉子雑炊」(600円)をオーダーした。女将の桧垣ゑり子さん(68)は「気を使ってくれたのかな」と感謝した。

 店は夫でオーナーの善啓さん(74)とゑり子さんが1983年3月に創業。やがて近くの将棋会館から棋士が通うようになり、出前の定番となった。17年に藤井が登場し、将棋ファンの“聖地”として知名度が急上昇。棋士の細かい要望にも応え、そぼろあんかけと山芋の裏メニュー「じょい豆腐定食」は藤井が注文して定番となった。当初は加藤一二三・九段の顔も知らなかった夫妻だが、訪れる棋士の名前を将棋名鑑で覚えたという。

 昨年10月にビルの建て替え問題が浮上。善啓さんの健康不安もあり「創業36(みろく)年」の3月限りでの閉店を決意した。ゑり子さんは「藤井さんのおかげで、若いお客さんとも話が弾んだ。感謝しています」と感慨深げに話した。

 《デビュー戦VSひふみん 味噌煮込みうどん》藤井は16年12月の加藤一二三・九段とのデビュー戦の昼食でみろく庵の「味噌煮込みうどん」、17年6月に新記録の29連勝を樹立した増田康宏四段戦では「豚キムチうどん」を注文し勝利につなげた。ワイドショーなどが毎回のように“勝負メシ”を紹介。将棋会館に出前を届ける店員を多数のカメラが囲む光景は、藤井フィーバーの象徴として話題になった。

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