池上彰氏「平成で燃え尽きた」!?教養番組マンネリ化を危惧「常に新しいことに挑戦」

[ 2019年3月28日 10:30 ]

TBS「平成ニュース総決算!」に出演する池上彰氏
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 ジャーナリストの池上彰氏(68)が平成、新時代を語る―。TBS「平成ニュース総決算!」(28日放送、後8・00)では、MCを務める池上氏が平成30年間に起きたニュースを同局のスクープ映像とともに、わずか3時間で平成を“総決算”する。「私は平成30年ちょっとで燃え尽きました」と笑う池上氏に、新元号の時代の展望、自身の今後について語ってもらった。

 ――平成約30年を3時間で総括する番組

 池上氏「30年を3時間は無謀ですよね(笑)。ゲストの方もおっしゃっていましたが、この事件は平成になってからだったのか…と新たな発見もありました。世代によって反応も全然違うと思います。(ゲストの)高橋英樹さんは『そうそう!あったあった』なんておっしゃる出来事でも、秋元真夏さんは『そんなことがあったんですか?』って。視聴者の方も若い方から年配の方までそれぞれの立場で見ていただけると思います」

 ――平成はさまざまなことがありましたが、“池上流”の平成ニュースは?

「バブル経済がはじけて景気が停滞しましたよね。それまで日本は成長を続けて、“イケイケどんどん”だった。『明日は必ず今日より豊かになる』と、今の中国のような状態だったのが、そうではなくなってしまった。大人たちはそれに慣れていなかったですし、逆に今の子どもたちは生まれた時からそのような時代だった。今の若者たちがそもそも世の中ってこの程度だよね、と感じることがあってはいけないと思います」

 ――新元号の時代はどう展望していますか

 「どうなるかは分かりません(笑)。分かりませんが、昭和から平成に元号が変わったことで時代もガラっと変わったので、また新しい元号になったら、ガラッと変わるかもしれない。不思議なもので元号は、それによって気分は変わりますから。景気が上向くことを期待する人もいれば、(元年は)消費税が上がる年だと考えている方もいる。(感じ方は)人それぞれだと思います」

 ――池上さん自身が新時代にチャレンジしたいことは

 「ありません(笑)。どうやって消えていくかばかりを考えるようになっていますから。平成30年ちょっとで燃え尽きましたので、静かにフェードアウトしていくだけですよ(笑)」

 ――ニュース解説の需要は続くと思われますが、工夫したい点などは

 「そもそも、こういう番組を始めた時は画期的だった。今やニュースをやさしく解説するという番組はたくさんありますが、ボードを使って解説することも当たり前になったんですが、実はすごく珍しかった。皆がやるようになったので、今度はまた別のことを考えたいですよね。『こんなやり方があったのか!』という手法はなかなか思いつきませんが、常に新しいことに挑戦したいという思いはあります」

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2019年3月28日のニュース