塚本晋也監督に男優助演賞“六刀流”こなす、見事な剣豪ぶりにも謙虚

[ 2019年1月23日 05:30 ]

2018年毎日映画コンクール男優助演賞

自身がメガホンをとった「斬、」で毎日映画コンクール男優助演賞を受賞、笑顔で質問に答える塚本晋也監督(撮影・会津 智海)
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 古武士然とした佇(たたず)まいは凄みすら感じさせた。監督、脚本、撮影、編集、製作、出演と、6役を務めた「斬、」の演技で塚本晋也監督(59)が男優助演賞に選ばれた。

 戦争で極限状態に追い込まれた人間たちを描いた15年の「野火」で主演賞を射止め、助演賞は02年の「とらばいゆ」「殺し屋1」以来2度目の受賞。「池松壮亮さんや蒼井優さんらが投げ掛けてくれた素晴らしい芝居に一生懸命反応したという感じ。それを評価していただけたものと…」と謙虚に受け止めた。

 初の時代劇。開国か否かで揺れた江戸末期の農村を舞台に、人を斬ることに疑問を持つ若者を通して生と暴力の問題に迫り、監督は剣の達人を演じた。着想は20年以上も前。月刊誌のコラムに「時代劇を作るとしたら、1人の人間を一瞬にして物に変えてしまう刀という兵器を過剰に見つめてしまう若い浪人の話」と書いていた。

 250年も泰平の世が続いた江戸末期と70年以上戦争がない現代の類似性。「野火」以降も漂う不穏な空気に「どうしても悲鳴を、一瞬の叫びを、上げないではいられないという感じで作ったのがこの作品」と語る。

 北辰一刀流の道場に通った。ぎっくり腰になるハプニングもあったが、見事に剣豪ぶりを銀幕に焼き付けた。塚本作品を長く音楽で彩ってきた石川忠さんが17年に51歳で死去。未使用の音源も集めて編集し、供養とした。

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