ＺＡＲＤ最後のベスト盤、来年２月発売　初回限定版に未公開写真も

来年２月に発売される「ＺＡＲＤ　Ｆｏｒｅｖｅｒ　Ｂｅｓｔ」の初回限定版のブックレットに収録される故坂井泉水さんの未公開写真

　「ＺＡＲＤ」のデビュー２５周年を迎える来年２月１０日に「最後のベスト盤」が発売される。４枚組み、全５２曲を収録する「ＺＡＲＤ　Ｆｏｒｅｖｅｒ　Ｂｅｓｔ」。２００７年５月のボーカル坂井泉水さん（享年４０）の死去後に発表された「翼を広げて」（０８年）や、倉木麻衣（３３）との共同名義で発表した最後のシングル「素直に言えなくて」（０９年）など、ベスト盤初収録となる８曲が含まれる。

　価格も話題を集めそうだ。アルバム１枚が３０００円台の中、４枚組みで３７００円（税抜き）に設定された。レコード会社は「破格だが、ＺＡＲＤを懐かしむ層だけではなく、知らない世代にも新たに手に取ってもらうため」と話している。

　ＺＡＲＤの楽曲は、主題歌となったアニメの再放送や、応援ソングとして定番となっている「負けないで」などの影響で、高い普遍性を持っている。その人気を背景に、従来のファンクラブを引き継ぎ１２年に発足したモバイルファンクラブの会員は３年間で約３倍増。中でも１０～２０代の若者が「増加分の半数程度を占める」と関係者。「従来のベスト盤やボックスセットなどに比べても安価。若い世代にＺＡＲＤを知ってほしい」と話す。

　初回限定版には２８ページのブックレットが同封され、その中には未公開写真が数点掲載されることも注目を集めそう。また、スマートフォンや携帯電話でＩＤを入力すると、ＺＡＲＤの初コンサートとなった９９年のプレミアム船上ライブの映像が１年間見放題となるなど、長年のファンにとってもうれしい仕様となる。

　レコード会社は「坂井さんが亡くなり、新しい作品が生まれない今、手元にある全てを出し尽くした。これが最後のベスト盤」と断言している。