天海祐希が語る家族「結婚というものが私の中にはないんです」

[ 2015年12月8日 11:10 ]

柔らかな表情をたたえる天海祐希

 さまざまなキャリアウーマンを演じることで、“かっこいい女性”の象徴として輝き続けてきた天海祐希(48)。今では世間の人々に元タカラジェンヌの印象はあまりないかもしれない。歌劇団を卒業して20年。節目の年に、あまり語ることのない家族とのエピソードなども交えながら、燃やし続ける仕事への情熱に触れた。

 リーダーシップは天性のものかもしれない。宝塚歌劇団では1993年の研7(研究科7年生)、つまり入団7年目で月組トップスターに就任。史上最速のスピード出世で、その記録は今も破られていない。

 実は宝塚時代に1度だけ取材をしたことがある。当時は若くしてトップになったせいか、とてもピリピリした印象だった。ところが、今は見違えるほど柔らかな表情をたたえている。

 そんな天海も思春期のときは、気むずかしい女の子だった。中学2年生のとき「自分でもどうしようもない」ほどの反抗期になった。親に反抗する時期は誰にも経験はあるが、天海の場合はその期間が中学2年生から宝塚音楽学校に入学するまで、3年以上に及んだ。

 「何を言われてもしゃべらないんです。理由もたわいもない小言なんですが、うちの親は東京の下町の人間だから次から次へポンポン言うんです。それがまた気に入らない。お兄ちゃんにもあきれられて“いいかげんにしろ!!”と怒られるし。心の中ではマズイなぁ、とか思いながらもやっぱりしゃべらない」

 ついには「家を離れたくてしょうがなかった」といい、それが宝塚歌劇団に思いが向く要因のひとつにもなった。

 「親元を離れると寂しくて」反抗期も終わったが「もっとちゃんと話してたらと思いますね。今では仲も良いんだけど、あの頃だからこそ話していたほうが良かったこともあると思うんです」

 ただ、もし天海に長い反抗期がなかったら?ひょっとしたら宝塚を進路に選ぶこともなかったかもしれないし、そうすると女優という道も開けていなかったかもしれない。

 ところでドラマは結婚がテーマだったが、天海が柔らかな笑顔を向ける人は現れるのだろうか?

 「結婚について客観的意見はあるんですけど、まったく結婚というものが私の中にはないんですよねえ。こればっかりは仕方がない」

 名実ともにトップ女優として君臨する天海に、最後に何ともおこがましい「これからの目標は?」という質問をした。その答えは意外ではあるけど、とても率直な「お芝居がもっとうまくなりたい」。当分この人の伴侶は仕事のようだ。

 ◆天海 祐希(あまみ・ゆうき)1967年(昭42)8月8日、東京都生まれの48歳。高校2年生のときに宝塚音楽学校を受験し合格。宝塚歌劇団では史上最速でトップスターに上り詰めた。2年後に女優へ転身。独立心旺盛なキャリア女性を数多く演じ、世代を超えて同性の共感を呼んでいる。1メートル71、血液型O。

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