故若松孝二監督が「安吾賞」受賞、故人への授与は初

[ 2012年11月19日 15:53 ]

 新潟市は19日、「堕落論」で知られる同市出身の無頼派作家、坂口安吾にちなんだ第7回「安吾賞」を、10月17日に76歳で死去した映画監督若松孝二さんに贈ると発表した。故人への授与は初めて。

 市は9月、若松さんに受賞を連絡。生前に寄せられた「戦後の世の中をあっと驚かせた安吾さんの賞をいただけることは、素直にうれしい」とのコメントを紹介した。

 自身の作品については「単なる僕のおもちゃだと思っている。偉そうな理屈を並べたって、むなしいだけだし、言葉で説明できないから、僕は映像で遊ぶんだ」と語っていた。

 新潟市で記者会見した坂口安吾の長男綱男さん(59)は「若き映画人に大きな影響を与えた人」と悼んだ。

 12月20日に東京都内で発表式を開催し、生前親交があった俳優の佐野史郎(57)が出席する予定。安吾賞は2006年に創設された。

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2012年11月19日のニュース