チーム4冠の大黒柱が…広島・龍馬が右脇腹違和感で途中交代 2カード前から兆候「ずっとごまかして」

[ 2023年7月12日 05:03 ]

セ・リーグ   広島0-4巨人 ( 2023年7月11日    東京D )

<巨・広>6回、左飛に打ち取られた西川(撮影・藤山 由理)
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 広島・西川龍馬外野手(28)が11日の巨人戦で右脇腹に違和感を訴え、大事を取って途中交代した。8年目で初の球宴出場が決まった当日に表面化した奇禍。チーム4冠の4番打者を欠く事態になればダメージが大きく、新井貴浩監督(46)は心配そうな表情を隠さなかった。試合は決定打を欠き、0―4で今季9度目の零敗。4位・巨人には0・5ゲーム差に迫られた。

 3点を追う6回2死一、三塁の好機。巨人・山崎伊の初球、外角高め直球を振り抜いた西川は、右脇腹あたりをわずかに押さえ、うつむきながら駆け出した。左飛に倒れると、その裏の守備から交代した。新井監督が説明する。

 「スイングした時に脇を少し痛めたように感じたので、(大事を取って)代えました」

 憂慮すべき事態と言っていい。何しろ、チーム4冠の大黒柱だ。打率・327、8本塁打、40打点はいずれもチームトップで、99安打は両リーグトップを誇る。6月13日の楽天戦からは4番に座り、中心となって打線をけん引してきた。

 朗報が舞い込んだ日に表面化した奇禍だった。日本野球機構(NPB)はこの日、西川とターリーを今夏の球宴に代替選手として選出したと発表。ともに初出場で、西川は広報を通じて「全力で頑張ります。いろいろな選手を見て勉強したい」とコメントしていた。

 決定打を欠き、今季9度目の零敗を喫した試合後。西川は帰りのバスへと急ぐ通路で兆候があったことを明かし「(2カード前の)阪神戦からずっとごまかしてやっていた。それがちょっと強くなった感じ」と吐露。12日の出場については「明日朝起きてからですね」と語った。

 新井監督は心配そうだった。12日以降の出場可否はもちろん、第2戦が本拠地マツダスタジアムである球宴についても「心配。いずれにせよ、明日の状態を確認してから。今日の段階では何とも言えない」と慎重な言い回しに終始した。

 勝った首位・阪神は4ゲーム差に遠のき、眼下の4位・巨人には0・5差に迫られた。前半戦は残り5試合とはいっても、チーム4冠の4番打者を欠く事態になれば、戦力面でのダメージは計り知れない。軽症であることを祈るばかりだ。 (江尾 卓也) 

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