【虎番リポート】肝が据わった「Z世代」と責任感の「ベテラン」 守護神離脱に岩貞が感じたブルペンの融合

[ 2023年4月26日 07:30 ]

ポール間を走る阪神・岩貞(撮影・平嶋 理子)
Photo By スポニチ

 阪神の守護神の湯浅が右前腕部の張りで離脱してから1週間以上がたった。その間、7試合でいまだにセーブシチュエーションは訪れていないものの、救援陣は計17回1/3を2失点。湯浅の穴を感じさせない奮闘が続いている。ブルペンの“いま”を知るためには、この左腕しかいない。精神的支柱でもある岩貞に練習後、声をかけてみた。

 「守護神と呼ばれる立場の人がいなくなったんで、多少は浮つくかなと思ったんですけど…」と切り出した左腕が口にしたのは若手の“鈍感力”。「経験ないピッチャーが多いので言い方が悪いかもわからないけど“俺には関係ないかな”みたいな。“先輩たちがやるんでしょ”みたいな。みんな肝が据わっている」と目を細めた。

 例えば、富田と及川の同学年左腕コンビはいわゆる「Z世代」。岩貞や岩崎とは10歳も離れている。もちろん立場の違いは明白で、若手は生き残りに必死なためチーム状況を気にしている余裕もないのは当然。ブルペン全員がこの意識なら崩壊しそうだが、カバーできる中堅がいるからこそ、この世代間ギャップがプラスに働く。

 岩貞は続ける。「責任感とかはザキ(岩崎)とか僕が感じればいいので。経験のあるK・K(ケラー)も加治屋もいる。ブルペンは逆に団結している気がします。富田も壁にぶつかるまでガンガンいけばいい」。“縦”にも“横”にもつながっている虎のブルペンはそう簡単に崩れない。(遠藤 礼)

続きを表示

2023年4月26日のニュース