侍ジャパン・山川「17年後半フォーム」で爆発の予感

[ 2023年2月28日 08:00 ]

<侍ジャパン宮崎合宿>フリー打撃する山川(撮影・岡田 丈靖)
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 侍ジャパンの宮崎合宿を第2クールまで取材した。史上最強の呼び声高い今回の日本代表。フリー打撃は圧巻だった。昨季に日本選手最多の56本塁打を放った村上、5年連続30発の岡本和、本塁打王3度獲得の山川が連日、同組で鋭いスイングを連発。日本が誇る長距離砲がそろった組で、最もかっ飛ばしていたのが山川だった。

 「人が多いと僕、調子に乗れるんで」と2万人近い観衆をフルスイングで魅了。自然と笑みがこぼれるのは、それだけが理由ではない。「フォーム的によくなりそうな気がする。2017年後半のバッティングの感覚に近い」と爆発の再来を予感しているからだ。
 17年は8、9月に2カ月連続で月間MVPを獲得するなどシーズン後半に1軍に定着。18年は47本、19年は43本で2年連続本塁打王の飛躍につなげた。ブレークのきっかけになった当時を「必死すぎて、メカニズムを考えていなかった。あのときは感覚」と自己分析する。

 20、21年はともに24本塁打と不本意な成績に終わるも昨季は41本塁打で3年ぶりのタイトル獲得。「ダメな年とかいろんな経験をして、戻そうと思っていたわけではないけれど、今のバットの使い方は17年に近いのかなと。もし近い場合はけっこういい」。成功も失敗も知り、打撃フォームを追求してきた結果、自然と「17年後半型」にたどり着いた。

 感覚を体に染みこませようと、21、22日と2日連続で最後まで球場に残って振り込んだ。「(宿舎に)帰って映像もチェックしながら」と余念がない。栗山監督からは「3打席アウトになっても最後の1打席で決められるようなバッティングを心掛けてほしい」と期待をかけられている大砲。日の丸での「どすこいポーズ」を、日本中が待ち望んでいる。

(記者コラム・青森 正宣)

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