ソフトB・正木 キャンプ野手MVPだ 藤本監督超期待 スマート慶応ボーイ「自分らしくやる」

[ 2023年2月28日 05:00 ]

キャンプの練習最終日で舌をペロリと出して、笑顔を見せる正木(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクは宮崎春季キャンプでの練習打ち上げとなった27日、藤本博史監督(59)が野手部門MVPに2年目の正木智也外野手(23)を選出した。対外試合で結果を残し続けた右の大砲を、今後の実戦で優先起用することを明言。指揮官は感情むき出しの熱さを求めたが、スマートな慶応ボーイはキャラ不変でレギュラー獲りを狙う。チームは宮崎で3月2日まで実戦をこなす。

 宮崎キャンプの全体練習最終日。指揮官からの“キャラ変要求”にも正木は一切、ぶれることはなかった。藤本監督から「一番、成長したし期待大、特大です、はい」と野手部門の宮崎春季キャンプMVPに選出された若き右の大砲は、「自分的にいい感じ。順調にきているが、ここからが勝負。継続してやれることをやる」と静かな闘志を燃やした。

 正木の特徴は慶応ボーイらしいスマートな野球。そこに自負もある。指揮官から「性格がおとなしい子で…。野球バカになる人間じゃない、慶応ボーイでスマートに野球をするタイプ。もっと“ワーッ”とやってくれたら案外、面白いんじゃないか」と笑顔で注文を付けられたことを伝え聞いても、表情は変わらない。

 「慶応(高、大卒)だからじゃないけど…熱血系の感じではなくて。必要な声は出すが、叫んだりはしない。無理をしちゃうと空回りしてしまうので、自分らしくやります」

 23日のWBCキューバ代表戦と25、26日の同日本代表戦に出場し長打力を見せつけた。この3試合で9打数3安打(打率・333)1打点。中でも、締めのアピールが強烈だった。

 26日の侍ジャパンとの2戦目で山本(オリックス)と高橋奎(ヤクルト)の両腕から、いずれも二塁打。指揮官は、今日からの宮崎での練習試合3試合、その後のオープン戦に正木を優先起用する意向も明かした。

 「栗原、三森、正木はメイン的なところで使います。いいものを見せたら優先で使う。一塁と外野、空いている位置でレギュラーを獲ってくれたら。楽しみ」

 心は冷静だが長打力は激しく主張してきた。王貞治球団会長からも真っ先にキャンプ序盤で目立った選手として名前を挙げられた。オフの89キロの体重を93キロに増量。打球の飛距離と強さに直結させ、対外試合でも結果も出した。

 飛躍を狙う2年目。打撃も個性も現状維持のまま、正木は自分を貫いてレギュラーをつかみにいく。(井上 満夫)

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2023年2月28日のニュース