阪神・井上ビックリ野手MVP「驚いたというか、森下さんだと思っていたので」ライバル活躍で相乗効果?

[ 2023年2月28日 05:15 ]

キャンプMVPに選ばれた井上(左)は岡田監督とハイタッチする(撮影・椎名 航)
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 阪神・岡田監督が今春キャンプの野手MVPに指名したのは、井上だった。練習後に伝え聞いた高卒4年目の若武者は「驚いたというか、森下さんだと思っていたので…」と驚きつつ、喜んだ。

 だが結果を見れば驚きはない。今春対外試合では15日楽天戦(金武)で放った“1号”を皮切りにチーム最多の3本塁打。紅白戦、練習試合を含めた実戦で打率・364(22打数8安打)、10打点と大暴れした。この1カ月で持ち前のパワーに確実性を加えた和製大砲は、「真っすぐをホームランにできたのが一番」とうなずく。

 きっかけとなったのは、23日練習試合・中日戦(北谷)。開幕投手候補の大野雄との対戦では初球の直球を見逃し、2球目にツーシームを待った。だが再び同じコースに直球…その球に体が反応し、左前打を放った。その瞬間だった。「パッて手が出て、この感覚かもしれない」。可能としたのは、キャンプ中盤から水口打撃コーチと取り組んできた、下半身をすばやく回転させてバットの先端を走らせる打法。先に下半身を回転させることで「(自然と)上半身がしなってくる。(ティー打撃でも)手が速く出てくるようになった」。結果と評価を手にし、自信を深めた。

 「右で(長打を)打てると言われているのは森下さんと自分。森下さんが打てば自分も意識する」

 ライバルに打ち勝ち、約1カ月後のスタメンにその名を連ねる。(石崎 祥平)

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2023年2月28日のニュース