トヨタ自動車へ入社予定の増居翔太、初の対外試合登板で上々デビュー 1回を無失点

[ 2023年2月28日 15:16 ]

薩摩おいどんカップ2023   トヨタ自動車8―6法大 ( 2023年2月27日    薩摩川内市総合運動公園野球場 )

トヨタ自動車に入社予定の増居(提供写真)
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 トヨタ自動車に入社予定の増居翔太投手(22)が、今春初の対外試合登板を果たした。前日27日の法大戦で、7回から救援して1イニングを1安打無失点。上々のデビューを飾った。

 「バッター相手に投げることもそんなに多くなかったので、普段より力は入ることを想定していました。変な痛みなど出ずに1イニングを投げきることと、試合前のブルペンまではフォームのバランスをすごく意識していました。試合ではバッターとの対戦をやりきることができました」

 1死後に安打を許し、続く打者にも3ボールとカウントを悪くした。昨秋のリーグ戦を最後に対外試合から遠ざかっていた影響もあったが、クレバーな左腕が慌てることはない。カウントを立て直し、最後は併殺に打ち取って予定の1イニングを終えた。

 「大学では制球にこだわってきた。僕のようなタイプは制球力を磨き、投球のパターンをたくさんつくらないといけない」

 彦根東で2度の甲子園出場を果たし、慶大では通算17勝。4年秋にはリーグ最多となる6勝をマークした。その快投を呼んだ最大の原動力こそ、抜群の制球力にある。

 「4年春まではフォームをどうしようと考えていたが、秋になってバッターに集中できるようになった。そういう状況をつくりあげたからこそ、しっかり腕も振れるようになったと思います」

 地道な取り組みが結実した。4年生になってからは明確な意図を持ち、投球フォームの再現性を高めるドリルを毎日30~40分かけて繰り返した。下半身の使い方に主眼を置き、メニューは5~6種類。まずは1日1セット、時間が許される時は2セットをこなしていった。すると、春のリーグ戦が41回2/3で30四死球だったのに対し、秋は64回でわずか11四死球。防御率も1・69にまとめ、3年春に続いて2度目のベストナインを獲得した。

 「ピッチャーとしてのタイプは違いますが、大学時代から取り組みを見させていただいた。結果を出されてプロへ行かれてすごく尊敬していますし、野球に対する姿勢を受け継いでいきたい」
 慶大の2年先輩で、広島入りした長谷部銀次から受け継いだ背番号14。その数字に恥じない日々を過ごしていく。

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2023年2月28日のニュース