江川卓氏 “因縁”のデビュー戦・阪神戦を初告白 「何だ、このボール」の衝撃

[ 2022年6月14日 21:55 ]

江川卓氏
Photo By スポニチ

 野球評論家の江川卓氏(67)が、14日に更新した自身のYouTubeチャンネル「江川卓のたかされ」で、自身のデビュー戦だった阪神戦を振り返った。

 【初告白】のタイトルを付けて江川氏が語りだしたのが、1979年6月2日の阪神戦。「3月に入団させて頂いたのかな…。4月だったか…。その辺が結構、グチャグチャだったので。記憶があんまりないんですよ」と、紆余曲折あった入団を苦笑いで回想。さらに、試合開始から「あまり記憶がない」と打ち明けた。

 そんな江川氏が最も記憶に残っていたのが、先頭打者の1番・真弓に投じた初球の直球が「落ちたんですよ。自分はもっとピュッといくと思ったら、ポワーンと(力なく)落ちた。何だ、このボールと思ったんですが、今考えると、緊張していたんですね」と振り返った。他の事象については全く覚えていないようだが、その1球が鮮明に残っているといい、「自分のボールを見た瞬間に、情けない感じで。“このボール、無理ですよ”と、自分で自分に言われた」と告白し、「真弓さんもビックリしていた。このボール?って。もっとビュッと来るイメージだったのでは。(ビックリした)すごい目だった」と苦笑いした。

 入団から約2カ月間は2軍で練習をして、いざ迎えたのが「空白の一日」としてプロ入り時に問題となった阪神が相手。そんな因縁の一戦については、意外にも「マウンドでは何もなかった」と動揺などはしなかったという。それでも実戦から遠ざかり調整不足だったこともあり、本来の調子を取り戻せず。リードしていた6回に、長嶋監督に「代えてくんないかな、と思ったんです。これは本当に初めて言うんですか」と恥ずかしそうに告白。結局、8回に降板し、敗戦投手となり「打たれて良かったんじゃないですか。打たれたから、これじゃダメなんだ、と思った」と、その後プロで135勝を挙げた礎になったとしみじみ語っていた。

続きを表示

この記事のフォト

2022年6月14日のニュース