日本ハム吉田輝星 故郷・秋田で先発!21日楽天戦 金足農旋風から4年…県大会決勝以来の登板

[ 2022年6月14日 06:00 ]

日本ハムの吉田
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 日本ハムの新庄監督が再び「夢采配」を見せる。自身のことを「粋な計らい好き」と言う指揮官は21日の楽天戦(秋田)で地元出身の4年目右腕・吉田を先発させる方針を明かし「(先発は)ラストチャンス。秋田で先発いきます」と語った。

 吉田の熱い思いも実った。高校時代までを過ごした秋田で入団4年目で初の1軍公式戦。武田投手コーチは右腕が18年夏の甲子園県大会決勝以来となる地元での登板を志願し続けていたことを明かし「プレゼンが凄い。本人も意気に感じてやってくれると思う」と語った。

 今季は先発2試合では勝利がなく防御率9・00。新庄監督は18年夏に金足農を準優勝に導いた「甲子園の申し子」である右腕を聖地で行われた5日の阪神戦で先発させたが3回4失点で敗戦投手となった。指揮官は「あの感じで先発はダメ。秋田で5回投げてくれたらまた次もある。ラストの気持ちでどれだけ投げられるかのテスト」と狙いを明かす。

 チームは過去3年は2軍暮らしが長かった右腕を今季は1年間1軍で救援で投げる体力をつけさせ、将来は先発起用の方針。右腕も救援ではここまで20試合で防御率2・63と結果を残している。ただ先発へのこだわりも強く、地元での好投で次回先発の権利を狙う。

 吉田は「(日程が発表された後の)1、2月くらいから“(球団に知人らの観戦用の)チケットを取ってください”とお願いしていた」と明かす。チームにとってはビジターも右腕にとってはホーム。「金足農旋風」を巻き起こした、あの夏から4年。地元の後押しも受け、快投を狙う。(東尾 洋樹)

 ▽金足農旋風 吉田はエースとして3年夏の秋田大会2回戦から決勝・明桜戦まで全5試合に完投。甲子園も準決勝の日大三戦まで計10試合連続完投し、秋田県勢103年ぶりの決勝進出を決めた。大阪桐蔭との決勝は12失点で5回降板し、チームも2―13で敗戦したが、帰郷の際は秋田空港で1400人が出迎える大フィーバー。「2018年ユーキャン新語・流行語大賞」の候補30語にも選ばれた。

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2022年6月14日のニュース