「7回の男」名乗りだ 阪神・湯浅が2回完全、及川も1回無失点 若虎がチーム救うアピール合戦

[ 2022年3月10日 05:30 ]

オープン戦   阪神2ー2広島 ( 2022年3月9日    甲子園 )

<神・広>3番手で登板し、アウトカウントをジェスチャーする湯浅(撮影・坂田 高浩)
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 チームの窮状を救うべく、若虎がアピール合戦だ。この日のマウンドから開幕「7回の男」候補に名乗りを上げたのは、阪神・湯浅と及川だ。

 「ストライク先行で投げることができた。良い感覚だったかなと思う。今年初めての複数イニングでしたが、変わらずやるべきことはできたかなと思う」

 まずは湯浅だ。0―1の6回から登板。菊池涼を空振り三振、西川を二ゴロに仕留めると、ドラフト6位・末包は150キロ前後の直球で追い込み、126キロのカーブで空振り三振に料理した。続く7回も3人で退け、2回無安打無失点、3奪三振と完璧な投球を披露した。昨季は1軍わずか3試合登板も、オープン戦では3試合連続無失点と躍動が続く。

 9回に登板した及川も存在感を発揮した。常時140キロ台後半の直球主体に力強い投球を展開。上本を空振り三振、末包を中飛…小園には中前打を許したが、代打・中村奨を中飛で試合を締めた。

 この日、今季も勝ちパターンの一角として構想されていた岩貞が左ハムストリングの張りで2軍調整となり、開幕1軍が微妙となった。「勝利の方程式」は現状、岩崎と新助っ人・ケラーの2人が確定するのみで「7回の男」が空いた。そんなチームのピンチ…は若手のチャンスだ。

 湯浅、及川に加え、小野、石井、斎藤らが限られた枠を争う。それが結果的に、チーム力底上げにつながる。「圧倒的な(勝ち)パターンがあればいいけど、現状なかなか、そこまでは到達していない。全員が勝ちパターンに入る。そういう投手陣をつくりたい」と矢野監督。若手が束となり、強力ブルペン陣を形成する。(長谷川 凡記)

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