阪神・糸井 1億円大減俸も「ありがとう!」、球団への感謝と来季にかける思い すでに一塁挑戦の準備も

[ 2021年12月11日 05:30 ]

契約更改を終え会見中に近くを通った秋山拓巳に笑顔を見せる糸井嘉男
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 阪神・糸井嘉男外野手(40)が10日、西宮市内の球団事務所で契約交渉に臨み、1億円ダウンの来季年俸8500万円プラス出来高払いで更改した。2年連続で約54%という大減俸にも「ありがとう!」と球団に謝意を示した上で、巻き返しへの決意を新たにした。まずは来年2月8日に予定されるチームの対外試合初戦・日本ハム戦でロケットスタートを切り、日本ハムの「ビッグボス」新庄剛志監督(49)の目前で、健在ぶりをアピールする。

 来季もタテジマのユニホームに袖を通して野球ができる喜びを、かみしめた。チーム最年長の糸井はまず、19年目シーズンに臨めることに感謝を示した。

 「率直にありがとう!もうね来年もやらせてもらえるし、また勝負できるということなんで率直に“ありがとうございます”です」

 2年連続で約54%という大減俸。悔しさもあるはずだが、その感情を来季にかける思いの強さが上回った。今季は出場77試合でスタメンわずか15試合。代打起用が出場機会の大半を占めた。とはいえ心身は、まだまだ血気盛ん。勝負をかける。

 「自分の中の力を発揮して2月から勝負していきたいなと思う。立場上、アピールしていかないといけない立場。もし、出られるのであれば、もちろん出たいです」

 そのために、まずはロケットスタートを図る。来年2月1日から始まる春季キャンプでは、同8日にチーム初の対外試合が予定される。41歳シーズンを迎えるベテランが、そこに照準を合わせる。移籍後最速となる実戦出場に意欲満々。その初戦の相手は新庄ビッグボス率いる古巣・日本ハムだ。かつての同僚の前で、健在ぶりをアピールする構えだ。

 「いろいろやってます。硬(かた)なってくるらしいんですよ、骨とか。筋肉じゃないですよ。軟体動物目指します(笑い)」

 戦闘準備を着々と進めていることも、「超人節」を交えて明かした。今オフはヨガを取り入れるなど、柔軟性向上に励む。近年は膝痛を発症するなどコンディション面の調整に苦心してきたが、不惑を過ぎ、その強化法にも工夫を凝らす。そして出場機会増への“秘策”も用意している。

 「ひそかに。実は(一塁)やっています。でも球団さんには正式には言っていないので、勝手にやっているだけです」

 先月、自身SNSにファーストミットのイラストを載せ、一塁挑戦を示唆する投稿を繰り出した。今季は08年以来となる左翼に挑戦して出場機会の幅を広げたが、そのエリア拡大を視野に入れる。大山、原口らの外野参戦もあり、サバイバルはし烈を極めるが、後手に回るつもりはない。「超人流」で、険しい道を切り開いていく。(長谷川 凡記)

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