古田敦也氏 恩師ノムさんへ弔辞 「時に厳しく、時に厳しく、そしてずっと厳しい指導だった」

[ 2021年12月11日 14:22 ]

<野村克也さんをしのぶ会>野村克也さんの思い出を語る古田敦也氏(撮影・島崎忠彦)
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 プロ野球ヤクルトを3度の日本一に導いた名将で、昨年2月に84歳で死去した野村克也さんをしのぶ会が11日、神宮球場で行われ、親交があった多くの球界関係者や教え子たちが参列した。

 現役時代は野村さんの元でプレーし、「野村ID野球の申し子」とも称された元ヤクルト監督で野球解説者の古田敦也氏(56)が弔辞を読み上げた。

 弔辞は以下の通り。

 弔辞
 監督、監督が亡くなられてから結構な時間が経ちます。もうすぐ2年になります。ここに来て監督の映像や写真を見ると、心の整理はつけてきたつもりですけど、やはり寂しい気持ちになります。本当に残念です。僕は1990年から9年間ご一緒させていただき、ご指導いただきました。その指導というものは、時に厳しく、時に厳しく、そしてずっと厳しい指導でした。ただ、選手たちは監督に認められたい、監督が求められる選手になりたい一心で必死についていき、成長することができ、そしてスワローズが強くなったと思います。本当にありがとうございました。

 監督とはいろんなお話をして、たくさん思い出があるんですけど、印象に残ったのは、人の人生は短いと。一生というのはあっという間なんだから価値あるものにしないといけない。そういうことをおっしゃられていました。先ほど映像でもありましたが、その価値、人生の価値はやはり人を残すことだと、何度か我々にも説いていただきました。奇しくも今年その教え子でもあります高津監督率いるスワローズと、矢野監督率いるタイガースが優勝争い。セントラルリーグの最後まで盛り上がりました。そしてスワローズは日本シリーズでも勝ち、日本一をとりました。また、東京オリンピック金メダルを獲得した侍ジャパンの稲葉監督も野村監督の教え子です。彼らに代表するように、プロアマ問わずたくさんの、監督から薫陶を受けたそのときの選手たちが今指導者として多く残っています。我々残った者は、その監督の思いをしっかり引き継ぎ、これからも球界発展のため尽力していきたいと思っております。監督、本当にありがとうございました。
 令和3年12月11日、古田敦也

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