阪神・矢野監督流「個別指導塾」開講 大山とじっくり対話 データ&映像で反省と課題を洗い出し

[ 2021年11月13日 05:30 ]

<阪神秋季練習>見守る矢野監督(撮影・大森 寛明)
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 矢野流「個別指導塾」が開講した。阪神の秋季練習の第1クール最終日の12日、大山悠輔内野手(26)が矢野燿大監督(52)や打撃コーチ陣とともに「データミーティング」という珍メニューを消化。今季の良かった点、悪かった点を選手と現場首脳陣が膝を突き合わせて振り返る異例の試みで、今後は他の1軍選手にも実施する。

 午後からの個別メニューの欄に見慣れない文字が記されていた。「データミーティング(スコアラー室):3」。「3」とは背番号3の大山のこと。他の選手がフリー打撃やノックで汗を流す中、主将は矢野監督らとともに一室にこもり、今季の自身の成績と正面から向き合っていた。

 「悠輔は悠輔で今年を振り返った時に、満足いくシーズンではないけど、いいところも絶対あったと思う。俺ら的にも、こんなところは良かった、逆に良くなかったってところもあるから。“みんなはこう見ているよ、こう思っているよ”というのを正直に話して。悠輔も、全部じゃないけど正直に話してもらって。そうやっていければ、秋にやること、春に向けてやっていくことが見えてくるんじゃないかなと」

 矢野監督が狙いを説明した。映像やデータも参考にしながらも、メインは対話。北川、新井の両打撃コーチは打撃面を、指揮官は捕手目線での相手の配球などについて、今季を見て感じたことを率直に伝えた。もちろん、大山自身の考えもしっかりと聞き、今秋や来春キャンプでの課題やテーマを洗い出した。

 「分の悪い投手ってやっぱりいる。そこの(打率を)2分、3分を上げようと思ったらそういうことも必要。そういう気持ちというか、これからやることの確認をした」

 井上ヘッドコーチは木浪ら今季1軍戦に出た選手は順次実施していくことを明かし「ザクッと1時間は授業するでしょうね」と強調。技術、体力だけでなく、頭の中も、もう一段階成長させ、あと半歩届かなかった悲願のV奪回を目指す。(山添 晴治)

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