中日・山本 原点回帰で逆襲へ「来年は1軍にしがみつく」56万円減の推定年俸1000万円で更改

[ 2021年11月13日 21:25 ]

来季へ向け闘志を燃やす中日・山本
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 中日の山本拓実投手(21)が13日、ナゴヤ球場で契約更改交渉に臨み、56万円減の推定年俸1000万円でサイン。会見で「来年はしっかり1軍にしがみつけるようにやっていきたい」と決意を語った。

 4年目の今季は5月に1軍昇格し、リリーフで9試合に登板。6月5日のオリックス戦(バンテリンドーム)で2番手で2回無失点と好投し今季初勝利を挙げたが、その後は安定感を欠き、9試合の登板で防御率6・43に終わった。

 「自分のスタイルが分からなくなった。ちゃんと自分の球が投げられているのに何で結果が出ないんだというのが長かった。一度、今まで自分が当たり前だと思っていたものをぶっ壊して1からやってみようと思った」

 悩んだ末にたどり着いたのが、長所である気持ちの強さや思い切りの良さを生かしたスタイル。市西宮高時代の映像や、当時の野球部の仲間にも連絡して原点を思い出し、フェニックス・リーグでも好投して手応えを得た。秋季キャンプでも「心技体を鍛えている。1日、1日、すごく濃い練習ができている。しっかりやりきって、あのキャンプがあったからと言えるようにやろうと思っている」と必死に汗を流している。

 さらなるレベルアップのためオフはベテランの谷元に弟子入りを志願した。来年1月には一緒に自主トレを行う予定で「背丈も同じぐらいで、投球スタイルも強気で攻めていくというかマウンドで堂々と投げる姿勢も見習いたい。低めのコントロールを盗みたい」と意欲を見せた。

 来季は同学年の大学卒がプロ入りし、本当の意味で勝負の1年になる。「先発もリリーフも魅力がある。こだわりはない。どっちかしかできないではなく、何でもできますという選手になりたい」。小さな体の中で逆襲の炎はメラメラと燃えている。(中澤 智晴)

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2021年11月13日のニュース