大阪桐蔭 智弁学園を“三度目の正直”で下しV 藤原が「ピリついた空気の試合」で人生初サヨナラ弾

[ 2021年5月31日 05:30 ]

春季高校野球近畿大会 決勝   大阪桐蔭4-2智弁学園 ( 2021年5月30日    皇子山 )

<大阪桐蔭・智弁学園>10回、桐蔭・藤原はサヨナラ2ランを放ち手を叩く(撮影・井垣 忠夫)
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 決勝が行われ、大阪桐蔭が智弁学園を延長の末に破って18年以来6度目の優勝を飾った。2―2の延長10回、藤原夏暉(3年)が右越えにサヨナラ2ラン。昨秋近畿大会決勝、今春選抜1回戦と2連敗していたライバルに三度目の正直で競り勝った。

 “三度目の正直”は劇的だった。チームで唯一の両打ち打者・藤原が野球人生初となるサヨナラ弾。新チーム結成以降、2度も続けて苦汁をなめさせられた因縁のライバルを初めて撃破し、春の近畿の頂点に立った。

 「いつも以上にピリついた空気の試合でした。打った瞬間は何も考えられなかった。ホッとしました」。8、9回と得点圏に走者を進めながら、あと1本が出ず延長戦へ。10回1死一塁、小畠の内角直球を完璧に捉えた。

 前夜のミーティングでは主将の池田陵真からナインに「2度も負けている相手。3度目は負けられない」と、この一戦にかける決意が伝えられていた。選抜後に腰を痛めた影響で「8番・二塁」として今大会初先発の繁永晟は1点を先制された2回1死二、三塁で中堅へ抜けそうなゴロを横っ跳びで好捕。鉄壁の守備陣は随所で球際への執念を見せ、最後に頭一つ抜け出した。

 2年ぶりの特別な夏に至る道程の、最後の大会を優勝で飾った。満を持して7月16日開幕の夏の選手権大阪予選へと向かう。「勝ち切るということを最優先にして、それができたことは良かった。夏を迎えるためのいいスタートが切れた」と池田。目標の「日本一」へ、下地は整った。(北野 将市)

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