雄星 8度目QSで3勝目「自信を持って投げられている」 次戦大谷との対戦に…「今は充実感に浸りたい」

[ 2021年5月31日 09:34 ]

レンジャーズ戦に先発し、今季3勝目を挙げた菊池(AP)
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 マリナーズの菊池雄星投手(29)が30日(日本時間31日)、シアトルでのレンジャーズ戦で今季10度目の先発登板。過去3試合に登板し2勝0敗と相性の良い相手に対し、4回2死までパーフェクト、初走者は12番目の打者3番ガルシアで遊ゴロ失だった。初安打は6回先頭の8番カルフーンで初球スライダーを右前打とされたが、続く9番トレビノをチェンジアップで三ゴロ併殺に抑えた。7回につかまり、4番・ギャロに2ランを浴び、続くローに四球を与えたところで球数が104球に達し交代となった。試合はマリナーズが4―2で勝利、菊池は今季の3勝目をあげた。

 この日の菊池は特に直球に威力があり、5回7番カルバーソンへの4球目は98・5マイル(約158・5キロ)を計測。95マイル台が9球、96マイル台が15球、97マイル台が6球、98マイル台が1球と、コンスタントに速い球で押し込んだ。投球結果は6回3分の2を投げ、3安打1四球5奪三振、2失点。空振りは16個。今季10試合で8度目のクオリティスタートで、防御率は3・88となった。

 試合後の一問一答は以下の通り。

 ――今日の投球について。降板時にスタンディングオベーションを受けた。
 「ストライク先行で初回から行けた。何より勝っている状態でバトンを渡せてよかった」

 ――交代したときは表情は良くなかった。
 「あの回抑えきりたかったという気持ちがあった。ただ紙一重なので、そこは割り切って、全体的には満足行くピッチングだった」

 ――今日の調子。
 「初回からすごく良かったわけではない。僅差の中で良い緊張感を維持して行けたのがプラスに働いたと思う」

 ――5回までノーヒットノーランを続けていた。
 「知っていましたけど、簡単にできることではない。一人ひとり目の前の打者を打ち取ることだけを意識して投げました」

 ――6試合連続クオリティスタート。
 「全てのボールを自信を持って投げられている。4つの球種で勝負できている。それが大きい」

 ――2試合連続で勝ちがついた。
 「つながらない時もあれば、つながり始める時もある。どんな状況であれ自分のピッチングをすれば長い目で見ていい数字が残ると信じている」

 ――メジャー3年目で結果が出ている。
 「1年目、2年目、監督やコーチにアドバイスをもらう時、3年目、4年目が大事なのでそれを見ながら過ごしてくれと言われていた。勉強したことが今年表現できている」

 ――今季初のスイープ。
 「シーズンは長いですけど、1試合1試合大事。上位のチームに食らいついて、良い位置にいられるようにと思って戦っている」

 ――中継ぎ陣が良い仕事をしている。
 「ブルペンを信じて一つでも多くアウトを取って、チームが勝っている状態で中継ぎ陣にバトンを渡すことを一番に考えている」。

 ――次はエンゼルス戦で、後輩大谷との対戦。「30分前に100球を投げたところ。今は充実感に浸りたい」

 ――相手打線は序盤からカッターを狙っていたが。「初回から狙ってきているのは感じた。だからボールゾーンのカッターでファールを打たせて、カウントを整えて、スライダー、チェンジアップ、あるいはまっすぐで勝負に行った。これからもカッターを狙ってくるでしょうから、今日みたいな余裕あるピッチングができれば」

 ――ストライク率7割を越えていた。
 「初球ストライクを怖がらずに投げられている。どの球種でも真ん中めがけて投げられている。4球種あって選択肢が広がった」

 ――今年は通常の162試合のシーズン、リカバリーで工夫していることは。
 「投げすぎないことを意識している。気持ちの部分で、完璧に仕上げたいというのはどの投手もある。それで球数がかさむ。バランスだけ意識して、なるべく少ない球数で調整することが必要」

 ――1年目は登板間にトータルで数百球投げていた。今はどれくらい減ったか。
 「30球くらい、1度のブルペンで終わらせたいと思っている。キャッチボールも5分くらいです」

 ――表情を見ていてもぶれない、メンタルの強さを感じた。「心技体、全てつながっている。いつでもストライクが取れる、技術的な安心感があるからこそですね。ゲッツーの場面もゲッツーを狙いに行って取れたり、一つ一つの体験が貴重になっている」

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