【新様式キャンプ宿舎の“お供”はこれだ!セ・リーグ編】巨人・松原は桃鉄、中日・山井はジャズと水素

[ 2021年2月16日 06:30 ]

宿舎の自室で大人気ゲーム「桃太郎電鉄」を楽しむ松原 
Photo By スポニチ

 今年のキャンプは新型コロナウイルス感染拡大を防止するため、無観客で行われている。外出を禁止する球団も多く、選手は宿舎で過ごす時間が格段に増えた。自室でもトレーニングに励んだり、趣味や癒やしを求める選手もいる。「僕のほてる時間」と題し、過ごし方にスポットを当てた。

 【セ・リーグ編】

 ◆巨人・松原聖弥 チームのために!?桃鉄で日本一予行

 鉄道会社の社長になってサイコロを振り、日本全国を駆け巡る。物件を手に入れながら、巨人・松原が総資産日本一を目指す。転職…ではなく、休養日の選手宿舎でのこと。練習の疲れを、大ヒットゲーム「桃太郎電鉄」で癒やしている。

 「部屋で過ごす時間も多くなると思ったので、持ってきました。リフレッシュすることができます」。昨季は夏場から「2番・右翼」に定着し、リーグ2連覇の原動力となった。今季はFAで梶谷が加入し、再び熾烈(しれつ)なレギュラー争いに立たされた。「桃鉄」はクリアまで長時間かかる「100年プレー」に設定。育成出身の26歳は野球も、「ハマっています」と言うゲームも、一歩ずつコツコツと前に進む。ちなみに「桃鉄」での名前は「すみたに社長」。捕手の炭谷を公私共に慕っています。

 ◆阪神・青柳晃洋 虎の読書家「夢つかんだ話」に感銘

 阪神の青柳はホテルで過ごす時間を本で充実させている。キャンプ前には自身のインスタグラムでファンからおすすめの本を募り、その中にあった「おとなになるのび太たちへ」(藤子・F・不二雄著)を持参した。

 子供たちが憧れる職業に就いた10人の大人たちが、夢をかなえるために必要なことを記した一冊。「夢をつかんだ人の話を知れて自分も凄く力になりました」と感銘を受けたという。その他にも「20代で得た知見」(F著)など、数冊の本を持ち込み、読書で気分転換を図っている。大のマンガ好きとしても知られ、入寮時には約300冊のコミックを持ち込んだことで有名な右腕。何年たっても読書家の一面は変わらないようだ。

 ◆中日・山井大介 ジャズと水素で42歳まだまだ元気

 球界最年長投手の中日・山井は「水素」で疲労回復に努めている。長時間、体を動かす春季キャンプは「少しでも練習の疲れが取れるように」と数年前からポット型、ポータブル型と2種類の水素吸入器具に加え、高濃度水素水を持参して練習後に自室で摂取。今季43歳を迎えるベテラン右腕が若手に引けを取らない練習量を維持できるのは、体のケアを怠らないからだ。

 さらに、水素を摂取中に欠かせないのが音楽である。愛知県で木工品を手掛ける「クラッピンジャムウッド」の木製スピーカーも持参。電源不要でスマートフォンを差し込むと温かい音が味わえる製品で「水素を吸いながら、ジャズを聴いて少し昼寝をするのが最高のリラックス」という。1カ月の長丁場、オンとオフをうまく切り替えて、体も心も健康をキープしている。

 ◆DeNA・伊勢大夢 加湿器でハマの投手力にも潤いを

 DeNAの伊勢はキャンプ中の外出禁止が決まると、真っ先に加湿器が頭に浮かんだ。「急いで購入しました。新型コロナウイルス対策として、滞在時間が長くなる部屋の環境を良くすることが何よりも大事だと思いました」。ヒーターやファンを使わず超音波振動で水をはじけさせ、霧状の細かい粒子で室内を潤してくれる。コンパクト型で小さなテーブルにも置ける。

 昨季は33試合に登板し、3勝1敗4ホールド、防御率1.80。1年目から存在感を示した22歳の右腕は「昨年以上の成績が必須」と今キャンプで鍛錬に励む。部屋に戻ってもトレーニングを続けており「いろいろ取り組みますが、まずは加湿器が正常に動いているかが最優先」と生活に欠かせなくなっている。

 ◆広島・遠藤淳志 海外ドラマより…自分の投球チェック

 オンもオフも、広島・遠藤は「iPad」が手放せない。休日は、「ネットフリックス」で最新動画をチェック。一時期は海外ドラマ「プリズン・ブレイク」にドハマリしていたが、今は「梨泰院(イテウォン)クラスがオススメです」。
 つかの間の休憩時間も、野球が頭から離れない。「球団が撮影してくれた動画を自分のタブレットから確認できるんです」。ドラマを見始めたはずが、気がつけば自分のブルペン投球を見返していたこともあると笑う。
 空き時間をさらに有効活用。温かいお風呂につかることと、冷たいシャワーを浴びることを交互に繰り返せば「交代浴」の完成。「疲労は今のところ問題ないですけど、今後に影響が出ないように入念にケアしています」。例年よりもゆとりのある時間を積極的に野球に投資している。

 ◆ヤクルト・西田明央 高濃度炭酸泉で極上のバスタイム

 いい湯だな、アハハン♪ヤクルトの西田は毎日、極上のバスタイムでハードな練習の疲れを取っている。キャンプに持ち込んだのは、高濃度の炭酸泉を生成する機器「リヴィエラキューブ」だ。
 巨人・菅野や日本ハム・金子らも愛用する装置で、西田も昨年のキャンプで同僚の広岡から勧められて使い始めた。専用の機器とボンベによって発生する炭酸シャワーをためて入浴。血行が促進され「めっちゃ温かくなるし、汗も凄い出る。動画を見ながら、気づいたら1時間くらい入っている」。疲労回復を実感し、自宅にも設置するようになった。正捕手を中村らと争う今季。「チームが勝つことが一番だけど、やっぱり試合に出ないと楽しくない」。いい働きをするために、いい湯が欠かせない。

続きを表示

この記事のフォト

2021年2月16日のニュース