阪神・糸原 来季逆襲への誓い 全試合出場&打率3割「一年間トータルして安定した成績を」

[ 2020年12月15日 05:30 ]

広島市内の「アスリート」で自主トレを行う糸原(球団提供)
Photo By 提供写真

 阪神の糸原健斗内野手(28)が14日、広島市内のトレーニングクラブ「アスリート」で自主トレを行い、全試合出場と打率3割を来季の目標に掲げた。

 “若き鉄人”の戦いはすでに始まっていた。不完全燃焼の思いをぶつける濃密な時間。進化した自身の姿、そして新たな目標を描きながら負荷をかけた。

 「一年間トータルして安定した成績を出すことが自分のセールスポイント、アピールポイントだと思うし、チームもそういうところを求めてくると思う。期待に応えられるように来年は、また全試合に出場して頑張っていこうかなと思います」

 唯一の「こだわり」に狂いが生じた1年だった。7月28日に右手有鉤(ゆうこう)骨骨折を負い、18年の開幕戦からの連続出場が312試合でストップ。その後もコロナ禍で2度目の離脱を経験するなど、悔しさを味わった。矢野監督は来季「2番・二塁」で期待をかけても本人はポジションを奪い返す気概。シーズン終盤の下半身のコンディション不良も癒え、逆襲の再出発を広島で切っている。

 「柔軟性だったり、可動域だったり、バランスが大切なので、その点を重視して。強いケガしない体を意識して」

 従来は、重いバーベルなどを使っての筋肉強化に重点を置いてきたが、「剛」だけでなく「柔」も重視。“万能な鎧(よろい)”を身に付けるべく研鑽(けんさん)を積む。

 苦難の1年で手応えもあった。今季から取り組んだ胸骨を意識したフォームをものにし、夏場から打率は3割近くをキープ。「3割はずっと目標にしてる。今までは口だけになってるので、しっかり結果で示していきたい」と気合を入れた。

 「今年はチームに迷惑かけて離脱して、自分のポジションを受け渡すことが多かったので、悔しかった。まずは自分との戦いなんで自分に勝てるように」。21年を全力で走り抜ける準備を整える。(遠藤 礼)

続きを表示

2020年12月15日のニュース