巨人・原監督 「理想の」1番・梶谷&先発・井納「中4日も」 ダブルFA入団会見で来季プラン明言

[ 2020年12月15日 05:30 ]

入団会見で原監督(中央)と笑顔でグータッチを交わす井納(左)と梶谷(右)(撮影・森沢裕)
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 巨人にDeNAからフリーエージェント(FA)権を行使して入団した梶谷隆幸外野手(32)と井納翔一投手(34)が14日、東京ドームで入団会見を行った。梶谷が4年契約で総額8億円、井納が2年契約で総額2億円で、背番号は「13」と「21」に決定。同席した原辰徳監督(62)は早くも来季の具体的な起用構想を明かした。

 ダブル獲りの喜びが口を滑らかにした。投打のキーマンを獲得した原監督が、日本一早いであろう「来季起用プラン」を披露。まずは梶谷を今季主に務めた1番打者とする構想の一端を明かした。

 「私の理想の中では1番梶谷、2番坂本、3番丸、4番岡本。強いパーツが加わった」

 梶谷はひげがトレードマークだったが「紳士たれ」の巨人では禁止。ひげそりが自宅になかったため購入し、朝にそって会見に臨んだ。鏡を見た印象は「これは“なし”かな…」だったが「寂しい気持ちもあるけど見慣れていければ」と笑う。

 近年、チームは1、5番を固定できていない。リーグ2位の打率・323、19本塁打だった32歳は期待の言葉を受け「今年初めて3割を規定打席で打って、それを継続したい。1番で出る以上は出塁率に重点をおく」と役割を全うする覚悟だ。

 原監督は井納の具体的な起用法にも言及した。「先発ローテーションの一角として中5日、中6日、時には中4日。150~200イニング近く投げてもらおうと考えている」。通算8年間で3度規定投球回に到達した50勝腕の魅力が「タフさ」。菅野はメジャー挑戦の可能性もあり、先発の駒不足解消は急務だった。井納も「一番に投球回数、次に防御率。この2つに関してはこだわる」と自覚十分だ。

 リーグ3連覇、さらにソフトバンクに2年連続4連敗を喫して届かなかった9年ぶり日本一奪還に向けた投打の補強。原監督が「弱肉強食」と言うプロ野球界で、経験豊富なFA戦士の加入は結果的に若手の競争も促す。

 「堂々と思い切って、のびのび戦ってもらいたい。手助けもするし、少々鼻が伸びている時はポキっと折る必要がある」と冗談も交えてDeNAからFA戦士を迎え入れた原監督。明確な起用案が、期待の高さを物語る。(神田 佑)

 《ソフトバンクに雪辱必ず》梶谷と井納がともに掲げた目標が日本一。両者とも17年にリーグ3位から日本シリーズに進出しながらソフトバンクに2勝4敗で敗れた悔しさを持つ。同シリーズは初戦に先発し、以降は2試合に中継ぎ登板した井納は「僕自身もソフトバンクに苦い思い出がある。巨人でやり返したい」と意欲。第2戦でソロ本塁打を放った梶谷も「チームの日本一に貢献する」と誓った。

 《屋鋪は特例》「紳士たれ」の巨人に加入した選手は、移籍に合わせてひげをそるケースが多い。小笠原は、06年オフに日本ハムから移籍した際にひげをそって入団会見に臨んだ。大洋から移籍のシピン、ヤクルトから移籍のラミレス、横浜から移籍のクルーンと助っ人も同様。16年オフにFA加入した山口もひげをそった。例外は横浜から94年に移籍した屋鋪。口ひげを生やしていたが、長嶋監督が「ウチの選手はおとなしいから」と特例でひげを伸ばしたままプレーした。

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