阪神・藤浪 来季は「紫」グラブ使用!「挑・超・頂」パワーアイテムで完全復活へ

[ 2020年12月15日 05:30 ]

阪神・藤浪
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 阪神の藤浪晋太郎投手(26)が来季使用する新グラブの“全貌”をスポニチ本紙が入手した。一番のポイントは鮮やかな「パープル」に一新したカラー。紫は日本古来より「最高位」とされてきた“てっぺんカラー”で、チームのスローガン「挑・超・頂 ―挑む 超える 頂へ―」を自らも体現する構えだ。

 「紫の藤浪」が、聖地のマウンドに映える。完全復活を目指す来季の“相棒”。再び輝きをとり戻すため、頂点を目指す姿を象徴するものになった。

 「紫でいきます」。シーズン終了後、コロナ禍のため電話で行ったアドバイザリープロスタッフ契約を結ぶゼット社との選定会議で、唯一の変更点を伝えた。今季は「オークブラウン」だったグラブカラーを「パープル」に一新。同社スタッフの「何か意味あるんですか」との問いには「特にないですよ」と話したというが、目に見える形で変化を加え来季への決意を表した。

 気品漂う「紫」。古くは聖徳太子が定めた日本最初の位階制度「冠位十二階」の最高位・大徳が濃紫の位冠だったように、紫は昔から「最高位の色」で変わらない。奇しくも、矢野監督が5日のファン感謝デーで明かした来季のスローガンは「挑・超・頂 ―挑む 超える 頂へ―」。頂点を連想させる“てっぺんカラー”で背番号19も頂(いただき)を目指す。紫は16年シーズンに使用。その年は、先発ローテションでシーズンを完走し規定投球回に到達も、翌年から今季に至るまで不振に陥った。激しい明暗のキャリアを描く右腕が、再び光ある場所に戻るための“パワーアイテム”でもある。

 グラブにはきめ細かいこだわりが詰まっている。内部の手のひらに接する部分には、従来とは違う吸汗性の高い革を使用。タオル生地のような肌触りで汗による滑りを防ぐ。また、背面は1枚ではなく、2枚の革を編み込んだもので通常よりも柔軟性があり、負担なくグラブを握れる。

 今季は2年ぶりに挙げた1勝止まりも、リリーフから先発に復帰した最終盤には15イニング連続自責点0を記録してシーズン終了。ローテ奪還へ手応えをつかんだのは間違いない。プロ入り時からサポートしてきたゼット社の担当者も「紫は活躍されてた時に使ってた色なんで、来年はシーズン通して1軍で投げてもらいたいです」と大きな期待。年内には本人の手元に届く予定だ。

 「来年は年間通してチームに貢献できるように」と口にしてきた右腕。「紫グラブ」が完全復活の証になる。(遠藤 礼)

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