巨人・丸 結果と信頼の裏にある頑強な体、そして強靱な精神力

[ 2020年12月15日 09:00 ]

巨人・丸
Photo By スポニチ

 巨人・丸佳浩外野手(31)は、けがに強い。けがをしてたとしても、それを全く感じさせない。今季、チームで唯一の全120試合出場。先日の「シーズン感謝祭」でタフさの秘訣を「体が硬いんですよ。硬い選手はけがしやすいと言われますけれど、強さに変えています」と説明した。

 こだわりと語る全試合出場は、最近7年で6度目。皆勤賞でリーグ連覇に貢献したが、リーグ優勝会見の席で、実は開幕当初に骨折していたことを原監督が明かした。箇所は明かさなかったが「自分で“やれる”と言った以上、言い訳したくない。実際迷惑かけてしまったが、少しは取り返せればとやっていた」と丸。開幕直後は不振も徐々に調子を上げ、打率・284、27本塁打、77打点。しっかり数字を残すのはさすがだ。

 そんな鉄人が右太腿裏の筋挫傷で約1カ月の離脱を余儀なくされたのが、広島時代の18年。4月下旬に負傷し、5月下旬に1軍に合流した。患部は完治していたが、数日前から腰痛を発症。万全ではなかったが、当時の緒方監督から“丸なら、苦しくてもリハビリしながらやってくれる――”と信頼され呼び戻された。

 丸は当時を「振るたびに腰が痛いから、1スイングで仕留められるように集中力が増した」と回想。けがの功名か。打率・306、39本塁打、97打点と自己最高成績を残して広島のリーグ3連覇に貢献した。千葉経大付の当時監督だった松本吉啓氏も「痛いと言ってこない。周りが気づいて言わないと、やってしまう」と丸の高校時代を振り返る。

 巨人担当として間近で見てきた2年間。丸の一番のストロングポイントは頑強な体と、強靱な精神力だと感じている。(記者コラム・青森 正宣)

続きを表示

2020年12月15日のニュース