阪神・植田　びっくり満弾に笑顔「小学校とかもない気がする」

練習試合   阪神5―6ヤクルト （ 2020年3月21日    神宮 ）

満塁弾を放ち、笑顔の植田（撮影・大森　寛明）
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　ボーアでも、サンズでもない。1メートル75、71キロしかない、プロでは小兵の阪神・植田が、右打席で自身も驚くグランドスラムを放ち、無観客の神宮を“沸かせた”。

　「感触はちょっと…。上がりすぎたかなと思ったので、風に助けられました」

　7回2死満塁から、代わったばかりの左腕中尾の初球スライダーを左翼席へ運んだ。6回に代走で出場し、この日の初打席。「1打席目から積極的にいこうと。初球からいけたのがよかった」。コーチ陣には「初球から」の意識を徹底されており、その成果を見事に発揮した格好だ。

　昨年6月12日のソフトバンク戦で松田遼から左打席で右越えに5年目にしてプロ初本塁打を記録したばかり。満塁弾は「打ったことないと思います。小学校とかも、ない気がする」と照れ笑いした。ただ、強い打球を意識することで「最近はちょっと右の方がいい感じがする」と手応えをにじませた。

　この日も二盗を決めるなど走塁面と守備はチームトップレベル。矢野監督も「打つことのレベルが上がればレギュラーで出られる。こっちも控えでいいと決めているところはないので、高いところを目指して」と期待した。まだまだ可能性は眠っている。（鶴崎　唯史）