「バンビ」坂本佳一氏「人生の原点」41年ぶり聖地で笑顔 レジェンド始球式

[ 2018年8月13日 09:31 ]

<大阪桐蔭・沖学園>始球式を務めた坂本佳一さん(撮影・近藤 大暉)
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 第100回全国高校野球選手権大会第9日は13日、甲子園球場で2回戦が行われ、第1試合の大阪桐蔭(北大阪)―沖学園(南福岡)の試合前、愛知・東邦OBの坂本佳一氏(56)が「レジェンド始球式」に登板。捕手に向かって山なりのボールをノーバウンドで投げ込み、笑顔を見せた。

 大役を終え「41年ぶりにマウンドに立たせてもらい、とてもうれしく光栄でした」と感激の面持ち。今回、オファーを受けるか迷ったというが「活躍せず突然野球をやめてしまったので、坂本は元気ですというところを見せられればと思った。ありがたいことです。 甲子園は人生の原点。歩む道を教えてくれた」と話した。

 活躍した下級生が「バンビ2世」と呼ばれることにも触れ、「下級生で活躍する子たちはみんないい選手。今の子たちは坂本なんて知らないでしょう」。さらに「大学1年と高校2年の息子がいますが、息子たちから『バンビ2世ってオレのことだよね』と言われたことがあります」と明かして笑わせた。

 坂本氏は1977年、東邦1年の夏に甲子園出場。1メートル76、62キロのきゃしゃな体ながらひたむきに投げる姿が話題を呼んだ。1回戦の高松商戦から決勝まで5試合すべて完投。決勝では東洋大姫路(兵庫)と対戦し、延長10回にサヨナラ3ランを打たれて準優勝となった。その劇的な幕切れともあいまって大会後には「バンビ」の愛称で人気が爆発した。2年以降は甲子園出場なし。法大、日本鋼管と進んだ。

 100回大会を記念して行われる「甲子園レジェンド始球式」には夏の甲子園で活躍した18人のレジェンドが連日登場。20日の準決勝の2試合には、PL学園(大阪)で夏2度の優勝を果たした桑田真澄氏(50)と、日米球界で活躍した「大魔神」佐々木主浩氏(50=宮城・東北出身)がそれぞれ登板する。決勝戦では、1969年夏の決勝戦で、延長18回引き分け再試合の死闘を演じた三沢(青森)の太田幸司氏(66)と松山商(愛媛)の井上明氏(67)がダブル登板する。

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