呪縛解いた巨人1番・重信 青木打法とおにぎり1日7食で猛打賞

[ 2018年8月13日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人8―4広島 ( 2018年8月12日    マツダ )

<広・巨>5回無死、重信は左中間に三塁打を打つ(撮影・荻原 浩人)
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 巨人は12日の広島戦に8―4で勝利し、マツダスタジアムでの連敗を13で止めた。1番で起用された3年目・重信慎之介外野手(25)が17年8月11日以来、366日ぶりの白星に貢献。早大の先輩であるヤクルト・青木宣親外野手(36)にそっくりなフォームと、「おにぎり」でパワーアップした打棒で長打3本の3安打2得点と躍動した。

 勝利の瞬間、ベンチに「1年ぶり!」と声が上がった。一部の球団関係者がおはらいや盛り塩を話題にしたほどの「呪縛」。1番の重信から解いた。

 「とにかく塁に出ようと打席に立った。勝ててうれしい」。青木のように腰を低く落として構える。「がに股打法」を試すなど、今季は日替わりで打撃フォームを試行錯誤。1年目のオフに自主トレに同行させてもらった早大の先輩を形態模写した。「参考にしたのは見ての通り」と、入団前から憧れた存在に映像を見て近づけた。

 初回。右中間に打球を落とすと二塁に突っ走った。50メートル5秒7の快足。暴投で三塁に進むと、中犠飛で先制ホームを踏んだ。5回は左中間三塁打。「次の塁という姿勢で迷わず行った」と5連打4得点の突破口となった。

 下半身の故障で今季初昇格は6月。リハビリに励みつつ、肉体改造に着手した。白米にふりかけを混ぜ、奇麗な三角に握るのが日課だ。朝食、球場入り時、試合前、試合後、夕食、夜食、寝る直前の1日7食。ラップに包んで持ち歩く。多いときは20個近いおにぎりを胃袋に詰め、体重は7キロ増の75キロ。「打球が速くなったとは感じる」と自信をつけた。

 3安打2得点で、打率・348。8月は11試合中10試合でスタメンで起用されている。高橋監督は「攻撃陣がいいリズムで先に点を取った。勝ったことが大きい」と言った。昨季から13連敗し、前夜は引き分けだった敵地での試合は10月4日を残すのみ。「塁に出られるように頑張るだけ」と重信。ゲーム差は11・5と遠いが、勝利を積み重ねるしかない。 (神田 佑)

 ▽おにぎりとカロリー おにぎり1個の大きさを120グラムとすると、具材にもよるが約215キロカロリー。重信が平均で1日15個を口にすれば、単純計算で、おにぎりだけで約3225キロカロリーを摂取したことになる。ちなみに、成人男性が1日に必要とされる摂取量は約2000キロカロリー。当然、重信はおかずも食べているが、おにぎりだけで大きく超えていることになる。

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