清宮ダメなら…阪神 外れ1位候補に東大・宮台急浮上 スカウト連日視察

[ 2017年10月9日 06:55 ]

<東大・法大>試合終了の瞬間、ガッツポーズをする東大・宮台
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 26日に開催されるドラフト会議で早実の清宮幸太郎内野手(18)の1位指名を公表している阪神が、競合して抽選を外した場合に備え、MAX150キロを誇る東大・宮台康平投手(22)を外れ1位候補の一人としてリストアップしていることが8日、分かった。

 清宮に対し12球団最速で1位指名を公表し、2日の面談の席上では本人にも直接、1位指名を伝える熱の入れよう。ただ、競合は必至で、最悪の場合も想定し外れ1位候補の選定作業を進めている。そんな中で候補の1人に急浮上してきたのが東大・宮台だ。球団幹部も「魅力ある選手。故障歴や弱点などを正確に把握し、こちらである程度(の時間をかけて)、見ることができるというのであれば(上位指名も)いいと思います」と、潜在能力を含めた素材面も高く評価した。

 宮台は7日の法大1回戦で最速145キロを計測した速球で要所を締め2失点(自責0)完投勝利を飾ると、8日の2回戦では5点リードの6回から登板。連投で前日の疲労が残る中、最速は142キロ止まりだったが4回4失点と粘投し東大の20年ぶり勝ち点奪取に大きく貢献した。

 そんな宮台に熱視線を送ったのが阪神の佐野仙好アマ統括スカウトだ。球団方針で、ドラフト直前に阪神スカウトがコメントを発することはないが、大詰めに近づく時期にアマスカウト部門のトップが連日、球場まで足を運んだ事実が、宮台に対する注目の高さを物語る。まさに見極め、最終チェックの段階というわけだ。

 「東大」ということで話題が先行するが、実力は本物だ。東京六大学リーグ通算6勝。16年春に立大を完封し続く法大戦でも1失点完投した。同年7月には侍ジャパン大学代表に選出され日米大学野球に出場した。昨秋は左肩に痛みを覚え、わずか1イニングに投げたのみ。以降は痛みが出ず、加えて出所が見づらい投球フォーム改造に着手。今春は筋力的にも回復途上だったが、ラストシーズンを迎えて体に力が付き、最速150キロを計測する能力が開花しワンランクアップした感じで、プロでも早い段階で出てくる可能性もある。

 清宮は例外で、阪神の補強ポイントは先発投手。高評価するJR東日本・田嶋、立命大・東の両左腕は清宮を回避した球団による1位入札が確実で、ヤマハ・鈴木、日立製作所・鈴木の両右腕も入札が予想される。他球団の動向に目を配ると同時に、各球団の外れ候補と見られる中大の152キロ右腕・鍬原らと並行して宮台にも注目していく。

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