則本 初の奪三振率10超え 梨田監督「バージョンアップしている」

[ 2017年10月9日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天2―0ソフトバンク ( 2017年10月8日    Koboパーク宮城 )

<楽・ソ>4年連続奪三振王のタイトルを手中に収めた則本
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 楽天の則本昂大投手(26)は8日、ソフトバンク戦に先発し6回5安打無失点で自身最多タイの15勝目を挙げた。レギュラーシーズン最終登板で8三振を奪い、自己最多の222奪三振。西武・菊池を抜いてリーグトップに立ち、史上4人目の4年連続奪三振王を手中に収めた。14日からのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージでは初戦に先発し、菊池と今季初めて投げ合う。

 一気に抜き去った。則本は2回無死一塁から松田を147キロ直球で空振り三振を奪い、西武・菊池に並んだ。続く上林もカーブで空振り三振に仕留め、218個目。2回表終了時にはKoboパーク宮城のビジョンに「4年連続最多奪三振達成」が表示され、ファンから歓声が起きた。

 「試合前から(三振を)“4つは取ろう”と(チーム関係者から)言われていた。早い回で達成できたのであとは勝つことだけを考えて投げました」。4年連続奪三振王は93年の野茂英雄(近鉄)以来24年ぶり史上4人目。エースとして「続けられているのはうれしいが、優勝したわけではないので複雑。勝ちにつながるわけではない」と吐露したが、三振を奪える能力は則本の最大の武器である。

 自己最多の222奪三振。奪三振率(9イニング換算)も10・76とし、5年目で初めて10の大台を超え、梨田監督は「バージョンアップしている」と評した。昨季まで奪三振数と比例して球数も多かった。そこで指揮官と話し、今季は1つの三振につき「5球以内」とするように目標を掲げた。この日は8個の三振を奪ったが、そのうち6個がノルマ達成だ。

 新人だった13年に並ぶ自己最多の15勝目。「今季の目標は15勝だったので達成できてうれしい」と笑顔を見せたが、満足感はない。菊池には最多勝と防御率で後じんを拝し「最多勝には(1勝)足りない。防御率も全然ダメだし、もっと勝てたと思う」と貪欲だ。

 梨田監督は則本の次回登板を「中5日になると思う」と明かし、菊池とCSファーストS初戦で今季初めて激突する。エースは「それは(CS)前日まで分からない」と言及しなかったが、過去4度投げ合い、2勝1敗と勝ち越している。「CSはどんな形でも勝てるように。泥くさくても勝てるように」。3位からの下克上へ、エース対決を制する。(黒野 有仁)

 ≪4年連続は3位タイ≫則本(楽)が6回8奪三振の力投で13年に並ぶ自己最多の15勝目。奪三振も昨季の216を上回る自己最多の222とし、菊池(西)の217を抜くリーグトップに浮上した。このまま奪三振王に輝くと4年連続4度目となるが、4度以上は金田正一(国鉄)の10度を筆頭に史上7人目。4年連続は江夏豊(神)、鈴木啓示(近鉄)の各6年に次ぎ野茂英雄(近鉄)に並ぶ3位タイとなる。

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