東大・宮台「涙が出そう」15年ぶり勝ち点 次は最下位脱出狙う明大戦

[ 2017年10月9日 05:30 ]

東京六大学野球第5週最終日   東大8―7法大 ( 2017年10月8日    神宮 )

<東大・法大>6回から登板し、悲願の勝ち点を奪い歓喜の東大・宮台(左)
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 東大が法大に8―7で勝って連勝し2002年秋以来15年ぶり、30季ぶりの勝ち点を挙げた。2戦2勝での勝ち点は1997年春以来20年ぶり。7日の1回戦で完投していたドラフト候補の左腕エース・宮台康平投手(4年)が6回から救援し4イニングで4点を失いながらもリードを死守した。東大は21日からの明大戦を残しており、98年春から続いている最下位脱出を狙う。

 追い詰められた。3点リードの9回に2点を返され、なおも2死二、三塁。宮台は最後の力を振り絞って直球を投げ込んだ。134キロ。左飛に打ち取ると、こん身のガッツポーズを決めた。ついに勝ち点奪取。しかも連勝だ。

 「涙が出そう。受験で東大に受かった時と同じくらいうれしい。1勝するのとはわけが違う。東大でやっている人間にしか分からないと思う」。興奮と安どで声は震えていた。

 東大はリーグワーストの94連敗を持つが、そのまっただ中に入学した。スタンドから毎回大敗する姿をもどかしく見ていた。連敗中は「東大不要論」まで飛び出すほど厳しい風当たり。「悔しかった。早くマウンドに上がって抑えたい」。存在価値は勝って証明するしかなかった。

 1年秋にリーグ戦デビュー。2年春の5月23日の法大戦で救援で2回を投げ、6―4で勝って 連敗を94で止めた。4年生になった左腕は前日の法大1回戦で121球を投げて完投し、連投となるこの日も初回からブルペンで準備。8―3で迎えた6回。浜田一志監督は「3点差以上なら6回から宮台と決めていた」と送り出した。

 疲れはあったが、宮台はこう言った。「調子が100%じゃないことは分かっている。やれる範囲で精いっぱいやる」。最速150キロの直球は143キロ止まり。「きつかった。でも変化球を拾われて(外野の前に)落とされたら点が入ってしまう。一番良い直球で行こうと思った」と勝負どころは全て真っ向勝負で挑み4回4失点も60球を投げ抜いてリードを死守した。宮台にとって初めての勝ち点奪取。「やっと六大学(の一員)になれた」と感慨に浸った。

 文系最難関の法学部で学ぶ。昨夏、大学日本代表に選出されたときも宿舎に教科書を持ち込んで勉強する姿があった。4番の田口は「一番勉強しているのは宮台。毎晩やっているので、僕も毎日やろうと思った」と証言。文武両道。東京六大学リーグに名を刻みプロ入りを目指す。

 残りは明大との1カード。学生野球の終わりが迫る。「力を出し切って悔いなく終わりたい」。東大と宮台にとって、この日はゴールではなく出発点だ。(松井 いつき)

 ▼東大・山田主将 先輩、家族、ベンチ外のメンバーの顔が浮かんで感無量です。

 ☆勝ち点 総当たり戦において順位決定のために勝敗に応じて付与される点数。東京六大学リーグでは1948年の春季から導入され6校総当たりで同じ対戦をどちらかが2勝するまで行い、2勝したチームに「勝ち点1」が与えられる。

 ≪法大には89年ぶり≫東大の勝ち点は02年秋の立大戦以来15年30季ぶり。2戦2勝での勝ち点は97年春の立大戦以来20年41季ぶりとなった。法大戦に限ると勝ち点は93年秋以来24年48季ぶり、2戦2勝での勝ち点は28年秋以来89年170季ぶり3度目だ。東大は今季、明大戦が残っており2勝し勝ち点2となれば81年春以来36年73季ぶり。ちなみに明大からの勝ち点は75年秋が最後。

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