井納7回零封 さすが自称宇宙人「気合い入れてなかった」

[ 2016年10月15日 05:30 ]

セ・リーグCSファイナルS第3戦 ( 2016年10月14日    マツダ )

<広・D>7回2死一塁、安部を三振に打ち取りガッツポーズでほえる井納
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 重圧がかかった大一番に強い。負ければCS敗退が決まる一戦でDeNA・井納が7回3安打無失点の快投。自ら「宇宙人」と呼ぶ個性的な性格の右腕は、「(CSファーストSの)東京ドームの時よりも気合を入れていなかった。空回りしたくなかった。スタジアムがCSの雰囲気はない。シーズンのように投げられた」と独特の感性で分析した。

 今季は7勝止まりも、シーズンとCSファーストSで開幕投手を務めてチームに白星をつけている。「社会人(NTT東日本)の時も一発勝負だし、代表(侍ジャパン)でもいい経験をしている」。マウンド後方の土に「決闘」と指で記すルーティンで戦闘モードに入り、内角を果敢に突いた。初回に先頭の田中に中前打を許したが、2死一、二塁で鈴木を内角高めの146キロ直球で遊飛。7回も2死一塁で安部を内角低めの146キロ直球で空振り三振に仕留め、右拳を突き上げた。

 今季限りで引退する三浦もベンチ裏で見守った。井納は今季開幕から3試合連続白星なし。高い能力を認めているからこそ、自分に自信が持ちきれない姿が三浦はもどかしかった。「おまえはうちの開幕投手だろ。もう30歳になったんだ。選手を引っ張っていかないといけない立場だぞ!」。叱咤(しった)激励。覚醒の転機になった。

 CS前に開かれた決起集会。選手たちがカンパし、「三浦さんを支えた奥さんに贈ろう」とフランスのファッションブランド「BALENCIAGA」のハンドバッグをプレゼントした。三浦から手渡された夫人は「いい後輩を持って幸せだね」と涙を流して喜んだという。井納も負けられない試合で白星をささげ、三浦は「良かったよ。直球に力があってどんどん攻め込んでいた」と成長した姿に目を細めた。

 「昨日は(今永)昇太と飯を食べて絶対回すと言ったので満足です」。試合後、セのCSは予告先発でないにもかかわらず、15日の先発を言ってしまうフライングもあったが、ご愛嬌(あいきょう)だ。「奇跡かもしれないけど4連勝して日本シリーズに行きます」。マツダスタジアムのお立ち台で高らかに逆襲を宣言した。(平尾 類)

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