初回いきなりレアード寿司弾「アシタキメルゾー!」

[ 2016年10月15日 05:30 ]

パ・リーグCSファイナルS第3戦 ( 2016年10月14日    札幌D )

<日・ソ>初回2死一、二塁、3ランを放ったレアード(左)は大谷の出迎えを受ける
Photo By スポニチ

 パ・リーグは14日、日本ハムがソフトバンクに4―1で快勝。リーグ優勝アドバンテージの1勝を含めた対戦成績を3勝1敗とした。初回、ブランドン・レアード内野手(29)の2戦連発となる3ランなどで一挙4点を先制。先発の有原航平投手(24)も7回5安打1失点で勝利投手となった。15日に勝つか引き分ければ、4年ぶり7度目の日本シリーズ進出が決まる。

 ヒーローインタビュー。テンポの良い懐かしいメロディーが鳴り響いた。シブがき隊のヒット曲「スシ食いねェ!」。今CSから1打席目限定で流しているレアードは「アノー、ソウデスネ。メッチャヨカッタ。アシタキメルゾー!」と日本語で絶叫した。寿司をこよなく愛する助っ人の愛くるしい笑顔に、札幌ドームは再び沸き上がった。

 初回、近藤の左前適時打で先制し、なおも2死一、二塁。千賀のフォークを捉え、左翼席に叩き込んだ。「フォークが凄く良い投手。たまたま甘く入ってきたから良かった」。ダイヤモンドを一周しながらお決まりの「スシポーズ」を連発し、「寿司といえば、この曲と聞いた。僕は“寿司ボーイ”だから、ちょうどいいね」。逆転負けした前夜の第2戦も一時同点の一発を放ったが2打席目だった。田中賢の打順を9番に下げ、レアードが6番に入った新打順。この日は1打席目限定の「スシ食いねェ!」弾。勝負を決める2試合連発の3ランだった。

 勝利をささげたい人がいた。CS直前の5日に危篤状態の祖父・ジェラルド・リー・レアードさんを見舞うため、米国へ一時帰国。わずか2日間の現地滞在で死去の瞬間に立ち会った。85歳だった。8日に再来日後、スパイクと帽子のひさしに祖父のイニシャル「G・L・L」と口癖のように言われた「とにかく結果を残せ」という言葉を書き込んだ。祖父と会話をすることはできなかったが「“楽しんで今まで通りプレーしてくれ”と言ってくれたように感じた」とレアード。ここまでサポートしてくれた祖父のために、打ち続けることで感謝の気持ちを伝えたかった。

 最近の好きな寿司ネタは「イクラ」で「(寿司ネタでは)2つだけ食べられないものがある」と苦笑いする。試合前は選手食堂にある納豆を食べるのがルーティンで「納豆が僕の力の源」と胸を張るほどの日本食通だ。

 本塁打王のタイトルを獲得したレアードの一発で、前夜の逆転負けを払拭(ふっしょく)。4年ぶりの日本シリーズ進出へ王手をかけた栗山監督は「ホークスを相手にして簡単にはいかない。引き締めていきたい」と言った。きっと頼りになる助っ人が導いてくれる。 (柳原 直之)

続きを表示

2016年10月15日のニュース