内川また松井裕に洗礼 2度目対戦でも貫禄 通算4の4

[ 2014年7月7日 09:54 ]

<ソ・楽>8回2死二、三塁、左前2点適時打を放つ内川

パ・リーグ ソフトバンク5-1楽天

(7月6日 ヤフオクD)
 二兎(と)追うものは一兎も得ずということわざがある。野球でも直球と変化球を追いかけては簡単には打てない。球速差があるためだ。8回2死二、三塁。楽天の新人・松井裕と対戦したソフトバンク・内川は打つ球種を絞った。

 「真っすぐを狙ってヤマを張った」。初球、2球目は内角直球で2ボール。3球目、再び内角に来た137キロ直球を左翼線に打ち返した。ダメ押しの2点適時打だった。

 「直球で来てくれたのと、あのカウントだから打てましたね。変化球を見ていたら、差し込まれたかもしれないですね」。2球目までに松井裕の最大の武器、スライダーは見ていない。一球でも見ていたら残像が残り、割り切れなかったという。しかも、ストライクを取りに来るカウント。だから直球を狙い打った。

 もう一つ、直球に絞った理由があった。「ボール自体間違いなく良くなった。他の打者がああいう空振りをするのは、そういうことだと思います」。7回。長谷川が松井裕に3球三振を喫した。3球全て空振り。昨季首位打者が手玉に取られた。スライダーが2球続き、最後は直球。2つの球種を追いかけては打てない投手と判断したのだ。

 松井裕には4月に初対戦した際も3打数3安打だった。2度目の対戦では成長を感じ取り、直球だけに絞って4打数4安打とした。球界の安打製造機が新人左腕に再びプロの洗礼を浴びせ、チームは5月16日以来51日ぶりの首位に浮上した。

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2014年7月7日のニュース