スーパースター不在でも…花巻東・佐々木監督「うちらしい野球」

[ 2013年8月13日 16:31 ]

2回戦を突破し、駆けだす花巻東ナイン
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第95回全国高校野球選手権大会2回戦 花巻東9―5彦根東

(8月13日 甲子園)
 09年の菊池雄星(西武)、昨年の大谷翔平(日本ハム)のようなスーパースターはいない。それでも「結束力」を持ち味とするチームは大谷が果たせなった夏の甲子園出場を果たし、雄星以来4年ぶりの勝利をもぎ取った。

 15長短打で9得点。数字だけを見れば、打ち勝った形だが、見逃せないのは機動力と“つなぐ”意識。4回の4点目と7回の6点目は内野ゴロの間の得点だったが、ともに三塁走者のスタートがよく、捕球した野手がバックホームもできないほどで、佐々木監督も「内野ゴロで2点取れたのは、うちらしい野球といえば、うちらしいですね。走塁に関してはずっと練習してきたことなので…。バントのミスはありましたけど、いいゲームだったと思います」と振り返った。

 そんなチームをけん引したのは2番打者・千葉だ。初回、俊足を生かして遊撃内野安打で出塁。3回には先頭で13球粘って四球を選び、4回には1死一、三塁から遊ゴロで打点を挙げ、7回はバスターエンドランを決めてチャンスを広げる左前打、そして8回は2死二、三塁から左前へ2点適時打と4打数3安打3打点1四球の大活躍だった。

 千葉自身が最も評価したのが3回の四球。「何とか塁に出たい。何としても塁に出るという思いでした。(ファウルで粘ることは)ずっと練習してきたことなので、それを出せてうれしかった」。身長1メートル56の小兵はインタビュアーの「神様が身長180センチにしてくれるっていったら?」の質問に「真っ先にお願いします」と答えて笑わせたが「小さくても小さいなりにできることはある」と胸を張った。

 チームの目標は09年の4強超え。千葉は「最終的には日本一が目標だけど、先を見ずに一戦一戦戦っていきたい」と力強かった。

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2013年8月13日のニュース