その差は50キロ 渡辺俊“球界一遅い”の秘訣は「握らず乗せる」

[ 2011年2月8日 07:35 ]

ゴルフのロブショットのように球をリリースする渡辺俊

 ロッテ・渡辺俊が操る80キロ台のカーブは球界一遅い変化球と言われる。その秘けつは「握らず乗せる」という。

 ただの80キロのカーブなら中学生でも投じる。一流との違いは?「速い腕の振りで遅い球を投げるのが一番難しい。カーブは、リリース直前までではなく、最後まで直球だとだますことができるかが勝負」と渡辺俊は言った。130キロの直球と同じ腕の振りでブレーキをかければ肩、肘の負担になる。腕を振り切っても遅い球を投げる工夫が、ボールを極力握らず、手のひらに載せることだ。

 イメージはゴルフのロブショット。バンカーなどから脱出するショットで、フェースを開いて球の下を叩き、ふわりと打ち上げる。自らの腕をクラブに見立てた場合、思い切り振り抜いても載せているだけの球には力が伝わらず、腕より後から球はゆっくり進む。リリース時に手首の角度で自在に変化をつけ、地上5センチのリリースポイントから打者へ向かう。上手、横手では手のひらを上にして球を保持できない。サブマリンならではの技で約50キロの緩急の差を生み出している。

 その「秘技」を支えるのが粘りを生む下半身の柔軟性だ。この日も全体練習前に約30分、日課の早出ストレッチを行った。周囲はウエートトレに励むアーリーワークでも1人黙々とストレッチに取り組む。従来より滑りやすいと言われる統一球に対応するため、やや握りを深くして安定させる考えだが、このカーブだけは変えるつもりはない。8日にはフリー打撃に初登板予定。「変化球を一通り投げる。自分の調整をさせてもらいます」。日本が誇るサブマリンは今年も進化を続ける。

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