「打高投低」は猛暑のせい?悲鳴上げる各球団

[ 2010年9月7日 15:24 ]

 記録的な猛暑に、球界でも戸惑いの声が上がっている。1日には、選手会が真夏の屋外球場でのデーゲーム開催を再考するよう、日本野球機構に対して要望したほどだ。

 屈強な選手でも、今夏は体にこたえる。西武ではやかんにアミノ酸などの粉末を溶かした飲料を用意した。体内から熱を逃がすため、広島では水風呂を準備。各球団で対策を講じているが、あまりの暑さには勝てない。横浜の島田ヘッドコーチは「(疲労が)蓄積している。プロだからやらないといけないけど、これだけ暑いと…」。
 影響を最も受けるのは投手だろう。編成面の違いから単純に比較はできないが、昨年と比べ、8月の月間チーム防御率は12球団中10球団で悪化。阪神は2点以上も悪くなった。このところの「打高投低」の原因として、ヤクルトの伊勢巡回打撃コーチは「今夏は逆球が多くなった気がする」と言い、ロッテの成瀬は一般論として「逆球は技術的な問題と、感覚的な問題がある。疲れがたまって、感覚が鈍る可能性がある」と話す。疲労が球の切れだけでなく、制球力も落とす。
 午後2時に始まった4日のオリックス―ソフトバンクでは、山崎(ソフトバンク)と大引(オリックス)が体調不良で途中交代し、観客にも熱中症患者が多発した。これを受け、パ・リーグ理事会は6日、来季の屋外でのデーゲーム実施を配慮するとの意見で一致。酷暑が、試合の開催にまで影響を及ぼすことに。

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2010年9月7日のニュース