異例の事態…NPB新年度予算、承認されず

[ 2010年9月7日 06:00 ]

 プロ野球の実行委員会及び日本野球機構(NPB)の総会・理事会が6日、東京・内幸町の機構事務局で開かれ、10月から始まる新年度予算が承認を受けられず、修正提案を求められる異例の事態になった。

 事業規模は昨年の40億円を上回る43億円。年会費の値上げを受けて3年ぶりの黒字予算となったが、一部球団が「事業収支のバランスが悪い」と指摘した。楽天・井上智治オーナー代行は「ボロボロと(疑問点が)出てきた」と説明し、28日の臨時機構総会で再提案する。また、大相撲の野球賭博問題を受けて今オフにも選手対象の暴力団等排除に関する講習会の開催を決定。NPB・下田邦夫事務局長は「球場の暴排に取り組んできたが、選手を守る体制をつくる」と話し、球団ごとに相談窓口も設けることになった。

 ≪2軍交流戦、宮崎市から陳情≫巨人・清武球団代表はイースタン、ウエスタンによる2軍交流戦について宮崎市から開催の陳情を受けたことを明らかにした。提案されたのは来年5月に約1週間の日程。2軍の球団数の東西格差是正へ検討された交流戦は、消極的な球団が出てきて計画が頓挫しているだけに、清武代表は「口蹄疫もあり、やってほしいと宮崎市長から提案された。交流戦にならない試合もあるが、公式戦に入れてほしい」と話し、実行委でも他の11球団に説明した。

 ◆その他の審議・決議事項
 (1)2軍の若手選手を派遣するインターコンチネンタル杯(10月、台湾)の1次登録60人を承認。最終メンバー24人とコーチの人選は岡崎郁監督(巨人2軍監督)に一任し、宮崎での直前合宿で10月16日に巨人2軍と強化試合を行う(2)家畜伝染病「口蹄疫」の終息宣言を受けて宮崎で予定通り秋季教育リーグ「フェニックスリーグ」を行うことを承認(3)選手年金問題について28日の臨時オーナー会議に答申する新制度の案件などを議論(4)セ・リーグが提案した交流戦の順位決定方法の見直しは10月の実行委で検討(5)セ理事会は統一キャンペーン「グレートセントラル」の来年の続行を決定(6)パ理事会は来季の屋外でのデーゲーム実施を配慮するとの意見で一致した。

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2010年9月7日のニュース